北アルプスの笠ヶ岳~弓折岳へ山小屋泊の1泊2日で縦走登山してきました。
新穂高温泉から笠新道をで笠ヶ岳山荘まで登ったのが1日目。2日目はご来光を見てから弓折岳までの稜線を歩いて鏡平山荘を経由して小池新道で下山。
天気も良くて槍ヶ岳や穂高連峰、薬師岳や黒部五郎岳など北アルプスの名峰を一望できて素晴らしい夏山登山でした。鏡平の名物・クリームソーダも美味しかったです。
夏の北アルプス・笠ヶ岳縦走登山2日目。
新穂高温泉から過酷と言われる笠新道を登って、どうにかたどり着いた笠ヶ岳山荘。夕食のカレーが美味しくて部屋も快適で19時には爆睡。普段の下界生活よりも睡眠がバッチリとれた1日目でした。
2日目はご来光を見るべく、4時に起床して自炊場で朝食の弁当を食べてから出発。
朝の5時、山荘を出ると綺麗な朝焼けの空が広がってました。目の前に見えるのは槍ヶ岳~穂高連峰のやまなみ。
もう間もなくご来光という時刻で、槍ヶ岳のちょうど裏側から太陽が出そうな感じでした。
こちらは反対の西側の展望。
正面奥に見えているのが白山。雲海も敷かれて、こちらもこちらで夜明けの淡い空の色がとても綺麗です。
そして5時20分、槍ヶ岳の肩から待望のご来光!
槍ヶ岳と大喰岳の間、ちょうど飛騨乗越から太陽が顔を出してくれました。
槍ヶ岳のシルエットと合わせて素晴らしき景色!
もう2週間ほど早く来れば、ちょうど槍ヶ岳の角から陽が昇るダイヤモンド槍が見れるようです。
くびれた鞍部から光が差すというのも、これはこれで十分綺麗。
1日お世話になった笠ヶ岳山荘。
最初は奥に見えている笠ヶ岳の山頂で日の出を迎えようかと思ってましたが、小屋前からでも綺麗に見えそうだったので結局登りませんでした。
実際、笠ヶ岳山荘からであればご来光も夕日も綺麗に見える絶好のロケーションでございます。
朝日を浴びながらこの日の縦走を開始。
まずは昨日歩いてきた笠新道分岐まで稜線を戻ります。少し下ったところにあるテント場にも朝日が届き始めてました。
サヨナラ、笠ヶ岳。
北アルプスの外れに位置しているので、他の山となかなかセットで登りづらい笠ヶ岳。次に登りに来ることがあるかわからないので、これから見る景色は特に目に焼き付けておこうと思います。
キャンプ場から振り返って見る笠ヶ岳と笠ヶ岳山荘。
自分の中では因縁のあった笠ヶ岳だったので、これで気持ちを一区切りできた気がします。
12年前の無様な姿は晒さないように、2日目も気を引き締めて頑張ります。
笠ヶ岳から南側を見ると、焼岳、乗鞍岳、御嶽山が綺麗に並んでいました。
1日目はガスっていたので昨日は見れなかった景色。
周りの山が大きいので、ここから見ると焼岳が意外とちっこく見えます。
昨日は真っ白だった稜線を歩いていく。
ここら辺は多少のアップダウンはありますが、傾斜も緩やかで非常に歩きやすい道が続きます。
何度も後ろを振り返っては笠ヶ岳の姿を確認してしまう。
まだ出発して10分程度ですが、こうして見ると笠ヶ岳山頂までまだまだ登らされる感が強い。この現実から目をそらす意味では、1日目はガスっていて良かったのかもしれない、と前日の曇天を肯定的に捉えました。
途中にある抜戸岩を通過。
登山者が必ず通ることになる笠ヶ岳の入場ゲート。次にここを通ることは果たしてあるだろうか……。
その後も穏やかな稜線をのんびり歩いていきます。
まだ時刻は朝の6時過ぎ。暑くもなく寒くもなく、1日で一番快適に歩ける時間帯。
夏山はどうしても昼あたりから天気が崩れるので、朝のこの時間が勝負。この時間に登山コースのハイライトを持ってきたいところ。
足元にはそこら中にチングルマが咲いていました。
煌びやかな穂の群生が美しかったです。
しばらく進んで、こちらの目の前の坂を登り切ったあたりが笠新道分岐。
ここで道が二手に分かれます。
笠新道を下る場合は右へ進んで岩稜帯を下った先にある杓子平を目指します。
稜線からも見えている、眼下に広がる雄大なカール地形がそれ。
バックには荒々しい岩峰の穂高連峰。
特筆すべきか笠新道分岐からの笠ヶ岳。
ここから見る笠ヶ岳がまさに名前の通り綺麗な三角形をしていてカッコいい!
今回の登山はまさにこの姿を見たくて登りに来たようなもの。前日は不発に終わりましたが、無事にその雄姿を拝められて良かったです。
下山は笠新道ではなく鏡平経由で新穂高温泉に下るため、分岐を直進します。
ここから先は1日目に歩かなかった区間。
そして12年前に膝が痛い痛い言いながら歩いたところ……。
引き続き、フラットで美しい稜線が続く道。
前回は歩くのに必死でここら辺の記憶が全くないので、今回はじっくり堪能します。
少しずつ裏銀座に近づいてきて、正面には北アルプス中枢の名峰たちが見えてきました。左端が黒部五郎岳、その奥が薬師岳。
大キレットと並走するように進んで行くので、右手には常に槍ヶ岳~穂高岳も見えています。
朝のこの時間は逆光なので、黒い壁のように立ちはだかっておるわ。
ここまで歩いてきた天空の稜線。
ご覧のように全体的にアップダウンが少なくて非常に歩きやすい区間です。その道の終点に聳える笠ヶ岳の存在感がまた凄まじい!
やっぱり笠ヶ岳は少し離れてみる姿が好きだなぁ。
ある程度稜線を進むと、秩父平への下りが待っています。
ここを下ってしまうと、もう笠ヶ岳を眺めることができなくなってしまうので、この手前でしっかり見納めしておきましょう。
ガレ場の下りはやや滑りやすいので慎重に。
こちらが秩父平。
笠ヶ岳~双六岳の縦走路の途中にある平原のような場所で、目の前には槍ヶ岳と大キレットを望める絶景ポイントになっています。
何とも穏やかな景色ですが、まさにこの場所こそ、12年前に膝を痛めた苦い思い出の地。
ここからだと進むにしろ戻るにしろ、大きな登りが待ち構えていて逃げ場がないのがヤバかった。結局、笠ヶ岳まで突き進んだわけですが、その判断が正しかったのかはいまでもわからない。
因縁の笠ヶ岳、因縁の秩父平。
苦い思い出がよみがえりますが、平常な状態で訪れればなんとも素晴らしい場所で、周囲を取り囲む荒々しい岩壁は迫力満点です。
高層湿原のように開けたポイントになっているので休憩するにも最適。
雄大なカール地形は1日目に歩いた杓子平にも近い雰囲気があります。
写真奥の稜線から降りてきたわけですが、逆ルートで進む場合はこの登りが結構つらいところなので頑張りましょう。
今回は雪が全くなかったですが、7月あたりだとまだカールの登りに残雪があってロープが垂らされた急登ルートになっている可能性もあります。前回がまさにそうで、雪の上をガツガツ登った記憶があります。
秩父平から先は何度かの登り返し。
まず正面に見えるのが大ノマ岳。こちらからアプローチすると目立った山に見えないですが、この先の弓折岳あたりから振り返って見るとなかなかの存在感を放っている山です。
先ほどまで歩いていた稜線を振り返る。
ここまで来ると、もう笠ヶ岳は見えなくなってしまいます。
大ノマ岳から先の稜線風景。写真ではわかりづらいですが、左奥には双六小屋も見えています。
ここから再び下り坂になるわけですが、今日の行程で一番アップダウンが激しいのがこの区間。
鞍部までガッツリ下って行きます。
標高300mくらいを一気に下って大ノマ乗越に到着。
ここからの登りがまぁきつかった。朝の涼しさはどこへやら、気温もぐんぐん上がって照り付ける日差しが強烈でした。
一度、標高2400m弱まで下がるので、ここら辺だけが一部樹林帯。
急な登りにはハシゴが設置されていたりもします。危険個所はないですが、道幅が狭いのですれ違う際はお気を付けください。
風も遮られ、ムワァ~っとした暖かい空気がサウナみたいでしたよ。
急登を登り切ると、再び展望の良い稜線風景に。
ここら辺は平地で広々とした空間。なんとも平和な雰囲気に包まれています。
そして振り返って見る大ノマ岳がこんな感じ。登山者を返り討ちにする気満々という急登で待ち構えています。
あの急坂を下ってきたわけですが、逆ルートで行く場合はあの大ノマ岳に登らなきゃいけないので、かなり疲れるところ。頑張りましょう。
こちらが弓折岳。
登山道から少し外れていますが、山頂は分岐からすぐのところにあります。
標高2592m、花の百名山にも選定されている山です。
弓折岳の正面には槍ヶ岳の展望。
スタートの笠ヶ岳山荘ではだいぶ北側に見えていた槍ヶ岳も、稜線をひたすら北上してきたことでちょうど並ぶ位置まで来ました。
弓折岳から少し進むと弓折乗越に到着。
鏡平~小池新道コースとの分岐点で、ここまで来ると人も一段と増えてきます。
弓折乗越からの槍ヶ岳~大キレット~穂高岳の展望も素晴らしい。ここから見ると、大キレットのくびれ具合が半端ないですね。
ベンチもあるので、ここも休憩ポイントには最適の場所です。
今回の縦走登山はここまで。双六岳はスキップして、弓折乗越から鏡平へと下山していきます。
もう無茶はしない。安全第一、いのちだいじに。
至福の稜線歩きは終わってしまいますが、この先にもまだ1つの絶景ポイントが待っています。
30分ほど下って鏡平山荘に到着。
池のほとりに建てられたオアシスのような雰囲気が最高です。
そしてこの鏡平山荘で有名なのが鏡池から見る槍ヶ岳~穂高連峰。
池に映る逆さ槍と逆さ穂高、そして夏のブルーな空が絶景!
2日目はこの鏡池に来るまで何とか晴れていてほしいと思ってましたが、無事に青空の下で見れて満足です。
鏡平山荘のテラスでしばし休憩。夏はかき氷やクリームソーダが名物ですが、知覚過敏の自分はかき氷が苦手なのでクリームソーダをチョイス。
炎天下で食べるクリームソーダは最高に美味かったぞ。追加でCCレモン500mlも流し込んで、お腹はタプタプ。
喉の渇きはすっかり癒えたところで、あとは小池新道コースをひたすら下って行きます。
こちらのルートも足元に岩が多めですが、笠新道のような急登はほとんどなくて緩やかな傾斜が続く感じなので、歩きやすさは段違いです。
完全に樹林帯に入るシーンというのは少なく、眺めもそれなりに良い道ですが、反面日差しがずっと照り付けて後半は暑さとの戦いでした。
単調な道を下り続けて、秩父沢に到着。
小池新道コースの中盤にある貴重な水場で、多くの人が休憩してました。
数日前の大雨で一度この橋は流されてしまったのですが、少し上流のところに新たに橋が架けられていました。ありがとうございます。
この橋は大雨に弱いところがあるので、通行する場合は事前にチェックした方が良いかと思います。
この後もひたすら小池新道の緩やかな道を下山。
真横に川が流れるようになってくると登山口も近いです。
午前10時50分、小池新道登山口に到着。
あの上に見えている稜線から遥々下ってきました。
あとは新穂高までひたすら林道歩き。
これが1時間以上続くので結構しんどい。日差しも照り付けてとにかく暑かったです。
しばらく歩くとわさび平小屋に到着。
小屋前にはキンキンに冷えた野菜やフルーツが売られていたり、軽食も可能です。
テント場もあるのでここで前泊すれば双六岳や笠ヶ岳登山もだいぶ楽になります。
わさび平小屋から10分ほど歩けば、笠新道登山口に到着。
ここから急登を登ってヘロヘロになりながら笠ヶ岳までたどり着いたのが前日のこと。ちょうど笠新道を下山してきた人がいて、ぐったりと疲れている様子でしたが、その気持ちすごくわかるぞ。
登りも下りもつらい笠新道。
入口に水場があるので、挑む場合はここでしっかりと水を汲んでおきましょう。
その後も左俣林道をひたすら歩き続けて12時少し前に新穂高温泉に下山完了。
ちょうど高山行きのバスが出るところだったので(写真に映っているバス)、飛び乗るような形で乗車。
バスは高速バスタイプの座席で始発の新穂高ロープウェイではまぁまぁ空いていましたが、途中途中で観光客が乗ってくるので最終的には満席近くにまでなりました。
松本駅へ向かう場合は、途中の平湯温泉で下車してバスを乗り換えます。
次のバスまで2時間近くあったので、バスターミナルのすぐ隣にあるひらゆの森で日帰り温泉。露天風呂も広いのでおすすめです。
平湯温泉から松本行きのバスは今年から事前予約が必要になったのでお気を付けください。当日でも多少空きはありましたが、繁忙期は事前にネットから予約しておいた方が安心です。
平湯温泉から1時間以上バスに揺られて松本駅に到着。
ここから特急あずさに乗って東京へと帰りましたとさ。
1泊2日の山小屋泊で挑んだ、因縁の笠ヶ岳。
前回のテント泊に比べたら荷物軽め、距離も短めでだいぶハードルは下げましたが、今の自分にはこれくらいがちょうど良かったです。
急登の笠新道も無事に登り切れて、2日目に見たご来光からの稜線ハイクは最高の一言!
12年越しに良い思い出として上書きできた、北アルプス・笠ヶ岳登山でした。
おしまい。
【日程】
2025年8月18日
【コースタイム】
5:20 笠ヶ岳山荘
7:30 秩父平
8:40 弓折岳
9:20 鏡平山荘
10:20 秩父沢
11:00 わさび平小屋
11:55 新穂高温泉
北アルプスの笠ヶ岳に1泊2日の山小屋泊で登ってきました。
ルートは急登と言われている笠新道。これがもうかなり過酷で片道8時間近くもかかる長丁場。笠ヶ岳山荘に着いた時にはもうヘトヘトでした。
天気も1日目はガスが多めで展望もあまり望めなかったですが、杓子平から見た雄大なカール風景と夕食後に見た夕焼けの空が素晴らしかったです。
因縁の笠ヶ岳……。
あれは忘れもしない12年前の夏。まだアルプスなんて数えるほどしか登っていない中、テント装備を買いそろえてウキウキしながら挑んだのが双六岳~笠ヶ岳の縦走コースでした。
1日目は新穂高温泉から双六小屋まで。思いのほか早く着いたものだから、双六岳に加えて三俣蓮華岳まで首を突っ込んだわんぱく登山。それが仇となったのか、2日目に膝を痛めて笠ヶ岳の稜線で危うく遭難しかけたのは苦い思い出。調子に乗った自分に活を入れてくれたのが笠ヶ岳でした。
何とか登頂こそ果たしたものの、泣きながら撤退するように無様な姿で下ったのが笠新道。今回はそこを登ります。
スタートは新穂高温泉。
今回も毎日アルペン号を利用したのですが、山小屋とのセットプランというのがあったのでそれを初めて使ってみました。1000円くらいお得で、しかも山小屋(笠ヶ岳山荘)へ電話を入れずにWebで予約が完結するのが良かったです。
トイレも済ませて、朝の6時30分に登山開始。
新穂高からは左俣林道を1時間ほど歩いていきます。
ここは春先の雪崩(土砂崩れ)で通行止めになっていたのですが、爆速復旧で7月初旬から無事に通れるようになってました。有難いことです。
道はほとんど平坦なので、ここら辺は良い足慣らし。
単調な道を歩き続けて、こちらの標識があるところが笠新道の入り口になります。
双六岳に向かう場合は林道をさらに30分ほど進めば登山口。途中にはテント泊も可能なわさび平小屋もあります。
笠新道登山口には水場あり。今年は雨が全然降らずに、事前の情報では枯れている可能性もあると聞いてましたが、ドバドバと冷たい水が流れていました。
笠新道に挑む場合、この先一切水の補給ができないのでここでしっかり汲んでおきましょう。自分は2.5L持って登ることにしたのですが、山荘に着くころにはギリギリでした。
いや、本当にきつかった……。
水分補給を十分して、いざ登山開始。
出だしから登り坂ですが、序盤はまだ急登とまではいかないつづら折りの道。
ここら辺はまだ余裕です。
笠新道は無駄なアップダウンが一切なく、基本的にずっと登りが続く体力と気力勝負なコース。
展望も序盤は全くなくて、唯一の目印となるのがこの標高が記された標識です。
入口が標高1400m弱なので、すでに300mほど登った地点になります。まだ大丈夫。
進んで行くと足元に岩が増えてきます。
これが笠新道の厄介なポイントの1つで、この岩があるために歩幅が乱される。下りも下りで滑らないように注意しなきゃいけないのでスイスイ下れない。
12年前はここを足を痛めながら半泣きで下ったわけですが、道中の景色なんて全く覚えていない中で、この岩に苦しめられたのだけは鮮烈に覚えています。
途中には真新しい倒木もありました。
これは1週間ほど前の大雨で倒れたもので、下山してくる方にも途中に倒木あるから気を付けてと教えていただきました。
通過する分には問題なかったですが、こういう細かい障壁のジャブが結構効いてくる。
単調な道を登り続けること2時間。少しずつ景色が開けてきました。
山頂はまだまだ先ですが、あいにく雲がかかって先の状況が見えない。
ただこれが逆に良かったのかもしれないです。日差しがない中でこれだけ汗だくだったんだから、カンカン照りならどうなっていたことか……。
1日目はガスが多めでしたが、それでもたまに展望が覗いてくれて背後には穂高連峰の刺々しい岩稜が見えました。
尖っとるな~
その後もひたすら登りが続く道。
上に行くにつれて岩も大きくなってきて部分的にハシゴも設置されていたりします。
これだけ見ればなんてことない道ですが、ここまででだいぶ疲れてます。高低差もまだ1000m程度なのに、急登続きで精神的に参ってくる。さすが過酷と言われる笠新道。
12年前に大きなしっぺ返しを受けた笠ヶ岳。今回は前回のような無様な姿は見せずにいかにスマートに登るかがテーマです。
自分の中ではリベンジ戦とも言えるわけですが、普通リベンジするなら同じ道をたどるのがセオリーなんでしょうがそこは完全無視。前回はテント一式を背負った重装備も今回は山小屋泊。課金して軽量化実現よ。
コースも今回は双六岳はスキップして笠ヶ岳との一騎打ち。前回よりも荷物軽い&距離短いのイージーモード。これで満身創痍になるんだったら、自分にはもう笠ヶ岳は無理です。今日でお別れします。
そんな小賢しい戦略を立てての12年越しの笠ヶ岳。
前回は下山で使った笠新道を頑張って登ってやろうというのだけが唯一の大義名分です。
こうして登ること3時間。
笠新道の最大の見どころポイントともいえる場所に到着。
それがこちらの杓子平。標高約2500m地点に広がる雄大なカール地形を望める場所です。
到着時にガスっていたものの、休憩している間に一時青空が広がって山の稜線が見えました。
そして短い時間ではあったものの、笠ヶ岳の山頂もチラ見え。
肉眼ではその肩にある笠ヶ岳山荘も見ることができます。
肉体的な疲労はかなりのものですが、ゴールが見えただけで精神的にはだいぶ楽になる。
杓子平からは完全な高山帯になって、辺り一面にはチングルマの群生が広がっていました。
8月中旬のお盆明けともなければ花はもう残っておらず、すべてが穂の姿に。
夏の終わりを感じて少し寂しい気持ちにもなります。
一休みして登山再開。
ここから稜線まではまたひと登りあるので頑張ります。
目の前に広がるアルプスらしい雄大なカールが美しい。何となく木曽駒ヶ岳の千畳敷カールに似た雰囲気を感じます。
ここが稜線までの最後の急登ポイント。
目の前の岩場を右側から回り込むように進んで行きます。先ほど、笠ヶ岳の山頂が見えたものの、まだここから2時間くらいはかかる距離。
近いようで遠い摩訶不思議な北アルプス・笠ヶ岳。12年経ってもやっぱり強敵ですわ。
ここら辺は少し登っては休んでの繰り返し。なぜかわからないですが、この笠新道は力が吸い取られるように疲れていきます。
それでも振り返れば美しい景色で、序盤の急登とはかけ離れた穏やかな空間が広がっています。
この杓子平も12年前は下りるのに必死であまり記憶にないところ。
前回のブログを読み返してみたら、この辺りでライチョウと出会ってました。こういうとき、ブログとして記録に残しておいてよかったと思えます。
その雷鳥様について、今回はこの先の稜線でご登場いただくことになりました。
こうして12時過ぎにようやく笠新道を登り切り、稜線分岐に到着。
笠ヶ岳はガスって見えなくなってしまいましたが、これから歩く稜線はしっかりと捉えました。
ここから先も一部登りはありますが、これまでの道に比べたら楽なもんです。
その前に、まずは少しだけ反対側へと進んで抜戸岳に登頂。
笠新道の分岐から10分程度で来れる距離です。ここは前回スルーしたところなので、今回是非とも立ち寄っておきたかったところ。
何も見えやしませんでしたが、登頂記念に標識だけ納めておきます。
あとはひたすら笠ヶ岳目指して稜線を直進。
ガスも濃くなってきましたが、涼しくて歩く分にはちょうどいい。
そんな中で聞こえてきたのが、「ウポッ!ウポッ!」というあの重量感のある鳴き声。
声がした方を見ると、すぐ近くでライチョウが顔を出していました。
やぁ!という感じでまるで向こうから声かけてくれた感じ。例によってふくよかなお腹が可愛いですが、割とこの子はスタイリッシュな方だと思います。
先月の白馬岳で見たライチョウは見事なまでのわがままボディーだったなぁ。
ここら辺の稜線は平坦で非常に歩きやすいところです。
晴れていれば展望も最高で、その至福の稜線歩きは2日目に実現しました。
時折ガスが晴れると、先ほどまでいた杓子平を一望。
上から見ると広々としたカール地形がまた壮観な眺めです。
さらに進むと有名な抜戸岩に到着。
稜線の途中に構える岩の門で、ここの間を通って行きます。笠ヶ岳登山者を出迎える入場ゲートという感じ。
そしてついに笠ヶ岳山荘のキャンプ場に到着。
ここのテント場は山荘から少し下ったところにあって、ここから山荘までは5分ほどの登りです。
一応テント場にも水場はあるのですが、今年は少雨というのもあってすでに枯れていました。
岩に書かれた声援を受けてあと一息頑張ります。これはよく覚えていて、12年前にも確かにありました。懐かしい笠ヶ岳の記憶が蘇ります。
しかしすでにテントがいくつも張られてましたが、ここまでテントを担いで登ってくるとは本当に凄いわ。みんな膝は大丈夫かね。
こうして14時に笠ヶ岳山荘に到着。
登りだけで8時間近くかかりました。距離はそこまで長くはないはずなのに、高低差が半端ないからか。いつも以上に水分も消費して何とか無事にたどり着けました。
こちらが受付。
2025年の夏は異例の少雨で山小屋の水不足が問題となってますが、ここ笠ヶ岳山荘も例外ではなく宿泊者でも水は有料(500ml/200円)となっており、洗面所の水道も出ない状態になってました。
ペットボトル飲料は制限なく買えるということだったので、到着早々ポカリを2本購入。1本はその場でがぶ飲みよ。
宿泊手続きを済ませて中へ。初めて泊まる山小屋ですが、清潔感にあふれていてとても綺麗でした。
登山とは全然関係ないですが、受付用紙を書いていて思ったのが、最近恐ろしいまでに漢字が書けなくなっているな~と。特に予定コースを書くところとか。読めるのに書けない。字も下手になっている。困ったもんです。。。
泊まったのはこちらの2段式の大部屋。
12人部屋でしたが、この日は割と空いていて5人で使うことができました。
夕食の時間は16時20分。
1時間以上時間があったのと、少しだけ青空が戻ってきたので1日目に山頂まで登ってしまうことにしました。
小屋の目の前に山頂はありますが、多少登るので10分くらいはかかります。
こうして12年ぶりの笠ヶ岳に登頂。
展望は残念ながらほとんど望めませんでしたが、頭上は晴れて明るい日差しが届く山頂でした。
北アルプスの中ではやや外れたところある笠ヶ岳。登りの過酷さも相まってもしかしたら今後登りに来ることはないかもしれないので、この山頂標識はしっかりと目に焼き付けておきます。
夕方に近づくにつれて天気も回復傾向で、少しずつ青空が広がり始めた時間帯。
山頂でたたずんでいても暖かかったので、しばらくボーっとして過ごしてました。
山頂脇の祠でお参り。
明日は晴れますようにと。
小屋に戻って待望の夕食の時間。
メニューはハンバーグカレーでした。舌がお子様なので、変にこだわった食事よりもこういう方が好き。しかもカレーはおかわり自由!たらふく頂いて美味しゅうございました。
ちなみに毎日アルペン号のセット割引が2食付きのプランだったので、朝食は自由に出発できるように弁当にしてもらいました。
弁当は酢飯の混ぜご飯とおかず。この時期のご来光が5時過ぎで朝食も5時からだったので、翌朝は4時半に自炊場で弁当を食べて、小屋前でご来光を眺めての出発となりました。
夕日の時刻までしばらくあるので、夕食後は自室に戻って他のハイカーさんと雑談タイム。
笠ヶ岳山荘の嬉しいところが部屋にコンセントが用意されていて自由に充電して良いところ。
スマホのバッテリー残量って登山中に地味に気になるところなので、これは非常に有難かったです。
そうして18時半、小屋の外に出て見ると夕日を感じられるくらいに雲が取れてきてくれました。
予期せぬハート形のメルヘンな夕日。映えるじゃないか。
稜線の雲もだいぶ取れて、明日歩く至福の縦走路が姿を現してくれました。
何ともそそられる稜線。
実際、2日目の朝は素晴らしき稜線ハイクを堪能できました。
夕日とは反対の東側では、雲の合間から穂高連峰の岩山もお目見え。
あれは奥穂高岳かな?普段は長野側(東側)から穂高岳~槍ヶ岳を眺めることが多いので、西側からの眺めは少し不思議な感じがしました。
そして夕日が沈む時刻。
薄っすらとガスが漂うものの、陽が沈む情景はしっかり目にすることができて良かったです。
ほんのりと赤く染まる笠ヶ岳。
笠ヶ岳山荘の立地条件はかなり良くて、山頂に行かずとも小屋前から夕日と朝日を眺めることができます。
翌朝も笠ヶ岳山頂でご来光を迎えようかと考えてはみましたが、結局面倒になって小屋前から拝むことになりました。
雲が完全に引いたのは太陽が雲海の果てに沈んだ直後。
美しいまでの夕焼けがこの日の最大のご褒美となりました。
わかりづらいですが左奥の山影は白山です。
この時ばかりは山荘に泊まっている人がみんな出てきて、思い思いの場所で夕焼けの空を眺めてました。
こうして1日目が終了。
大変でしたが、無事に笠新道を登り切れて良かったです。色々と思うところがあった笠ヶ岳も、自分の中で気持ちを一区切りつけれた気がします。
登頂は果たしましたが、登山として面白かったのは2日目。そこには素晴らしきアルプスの絶景が待っていました。
2日目に続く……
【日程】
2025年8月17日
【コースタイム】
6:30 新穂高温泉
7:20 笠新道登山口
10:40 杓子平
12:20 抜戸岳
14:00 笠ヶ岳山荘
14:30 笠ヶ岳
北アルプスの白馬岳~唐松岳を1泊2日で縦走登山してきました。
メインは日本三大キレットの1つである不帰キレット。岩場オンチながら頑張ってきました。
杓子岳で見たご来光や白馬鑓ヶ岳~天狗山荘にかけての雄大な稜線風景、夏の高山植物のお花畑など、変化に富んだコースでとても面白かったです。
八方に下山後は温泉に入って高速バスで東京へと帰りました。
栂池高原をスタートして白馬乗鞍岳、小蓮華山に登って白馬山荘までたどり着いたのが1日目。
結構疲れていたのか、消灯の20時を待たずに爆睡して早朝3時ごろに起床。
まだ大部屋のほとんどの方が寝入ってる中で、静かに部屋を退出して山荘入口で出発の準備を整えました。
早朝3時半に白馬山荘をスタート。まだ真っ暗で、ヘッドライトを付けての登山も久しぶり。
この時期のご来光は4時40分くらいで、白馬山荘から1時間ほど先にある杓子岳山頂で日の出を拝む算段で行ってきます。
真っ暗な稜線を杓子岳方面に進んで行く。前後を歩いている人が他にもいたのでそんなに心細くもなく、4時過ぎには空も白み始めてきました。
杓子岳は昔一度登ったことがあるのですが道中の記憶が全くなくて、意外とアップダウンあったんですね。特に山頂までの急登がきつかったです。
4時40分に杓子岳に登頂。
意外と時間がかかってご来光に間に合わないんじゃないかと思いましたが、ギリギリ滑りこめました。
山頂に着いた途端に雲が湧いてきて一時はどうなるかと思ったものの、瞬間的に雲が引いてくれて東の空から待望のご来光!
久しぶりに山から見る朝日、雲海も広がって素晴らしい景色でした。
ただ喜んだのも束の間、すぐに山頂が雲に包まれてガスってしまったのでそそくさと下山して白馬鑓ヶ岳を目指します。今日の行程はまだまだ長い。
杓子岳から一度大きく下ってからの登り返し。
この時間はちょうど山頂部にだけ薄い雲がかかる感じで、空の色彩の変化が幻想的でした。
写真は振り返って見る杓子岳。
山頂目指して登っていると再びガスが流れてくれて白馬鑓ヶ岳の全容がお目見え。
鑓ヶ岳という名前に反して、こちらから見る分には穏やかで丸い山容をしています。
アルプスらしい稜線が気持ち良い。
こうして実に13年ぶりに白馬鑓ヶ岳に登頂。山頂には先客が数名ほど。
すっかりガスが取れて、ここからの景色がそれはもう素晴らしかったです。
こちらはこれから歩く南側の展望。
この先、今回の縦走ルートの核心部である不帰キレットが待ち構えていますが、そこまではもうしばらく緩やかな稜線が続きます。一目でわかる、自分好みの稜線だなと。
右奥に見えているのは立山~剱岳。さらに中央はるか奥には槍ヶ岳も見えて、アルプス全域が綺麗に見渡せました。
歩いてきた白馬三山の縦走路も圧巻の光景!
北側を見れば中央奥に白馬岳、右手前に杓子岳が綺麗に見えました。ここから見ると白馬岳と杓子岳の形ってよく似てますね。
しばらく休憩してから縦走路を引き続き南下していきます。ここから先は人生で初めて歩く区間。
晴れたとは言いつつも、まだ時たま雲が湧いてきて稜線を流れるように覆うさまは神々しい景色。
夏山らしい、とても夏山らしいぞ。
ここら辺の登山道で特筆すべきはコマクサの群生。
そこら中に高山植物の女王が咲き乱れていて、その規模は白馬大池あたりを軽く超えていると思いました。
コマクサを見たければ白馬鑓ヶ岳もおすすめです。
振り返って見る白馬鑓ヶ岳。
この辺りは人も全然歩いていなくて静かな雰囲気がとても良かったです。まだ朝の6時なので気温も涼しくて歩きやすい。
途中、白馬鑓温泉の分岐も過ぎて稜線を直進。
ここら辺は道が穏やかで最高に気持ち良く歩けます。キレットに挑みに来ておいて何ですが、岩場なんかよりもこういうユルフワな道が大好きなんです。
お花畑も随所に広がっていて、白馬界隈はやっぱり高山植物が豊富だなと。
チングルマは花よりも穂の姿が多かったです。
朝の6時30分に天狗山荘に到着。
綺麗で立派な山小屋で、脇にはテント場も用意されています。
時間的にみんな出払った後なのか、誰もいなくてひっそりとしてました。
山荘の脇にあるのが天狗池。
そのすぐ横には水場もあってキンキンに冷えた水が美味しかったです。この先、唐松岳頂上山荘までは水が補給できるポイントもないので必要な分はここで汲んでおきましょう。
しばし休憩。標識にはついに不帰ノ嶮(かえらずのけん)の文字が出てきました。
核心部が近づいてきてますが、まだしばらくは穏やかな稜線区間が続くので、ヘルメット装着はもう少し先でも大丈夫です。
不帰キレット目指して、さらに稜線を南下。
引き続き緩やかで雄大な道がもう最高でした。なんで今まで歩かなかったんだろうというくらい、自分好みの稜線。
右奥のこんもりした山(天狗の頭)にまずは登ります。
山荘から20分ほどで天狗の頭に到着。
ここも周囲の視界が開けて眺めが最高の場所です。
左奥に見えているのは五竜岳と鹿島槍ヶ岳、右に見えている三角形の山は剱岳。
特にこの先は立山連峰と並走するように進んで行くので、晴れていれば常に右手に剱岳が見渡せます。
こちらは歩いてきた方面。中央に見えるのが白馬鑓ヶ岳。
今回の登山でとても好きになったのがあの白馬鑓ヶ岳。山頂までの稜線を含めたら白馬岳よりも好きかもしれない。
白馬鑓ヶ岳の魅力に気づけただけでも、今回登りに来て良かったと思えます。
不帰キレットがいよいよ近づいてきました。ユルフワな稜線とももうすぐお別れ。
正面には不帰キレットのゴールである唐松岳が見えているのですが、それ以上にその奥の鹿島槍ヶ岳の存在感が強烈です。
こんな感じで山の西側のトラバース路を進んでいき、写真3つ目の山の先が不帰キレットの入り口になります。
緊張してきたぜ。
そしてこちらが不帰キレットの入り口。
厳密にいえばこのルートの核心部はまだ先ですが、白馬岳から唐松岳へと南下する場合、この出だしの急な下り坂が結構厄介。
この急坂が天狗の大下り。
急なガレ場が続く下り道で、自分みたいなへっぴり腰には落石発生させないように非常に神経使うところ。ヘルメット必須ポイントです。
実際、白馬岳から唐松岳へと向かう場合、核心部の不帰の嶮が登りになるため難易度はそこまででもなく、序盤のこの大下りが最も危険とさえ言われているところ。
有名なのがこの垂直に垂れ下がった鎖場。
長めの鎖場が2本続くところで、上から見るとなかなかの高度感。
足場はしっかりしているので、三点確保を意識しながら下りましょう。ビビりな自分は時たま必殺の四点確保を繰り出してやります。(う、動けない……)
鎖場が終わってもまだまだ下る。
高低差300mほどを一気に急下降する、まさに大下り。
ただこの下りがあるからこそ、その先は登りメインになってくれるので岩場通過の難易度が下がるのが南下ルート。
鞍部に近づくにつれて、見上げるように立ちはだかる不帰の嶮。
威圧感が半端ないです。
あんな岩のお城を自分なんかが登れるのかと不安にもなりますが、ここまで来たら逃げ場もないので行くしかない。
振り返って見る大下りがまた凄い斜度。
これを登るのも辛いとは思いますが、細かい技術を持ち合わせていない私にとってはひたすら体力勝負の脳筋コースの方がまだマシ。
何年登山をやっても岩場の下りは一向に慣れません……
いよいよ不帰キレットに突入。
まず目の前にあるのが1峰。尖がり具合がえげつないですが、右の斜面を巻くように登って行くのでそこまで難しくもありません。
不帰1峰に到着。
目の前に立ちはだかるのが2峰。双耳峰になっていて、左が北峰、右が南峰。
不帰キレット最大の難所と言われるのが、あの2峰北峰までの登りになります。
まずは2峰に取り付くために1峰からいったん下る。
岩稜帯ではありがちな、登っては下っての繰り返し。
後日ひどい筋肉痛に苛まれたのも、こういった下りで下手に力んだからだと思います。
鞍部に到着して見上げる2峰。槍ヶ岳以上に尖がってるじゃないかっ!
あのとんがり目指していよいよ核心部の岩場に突撃。
近づいてわかる、ごっつい岩場のプレッシャー。
どこをどう登ればいいのか、パッと見ではわからないですが、その場に立てばルートを示すマーカーが随所に用意されているので迷う心配はそこまでありません。
鎖場やハシゴが連続する岩の迷宮。
登りというのもあって決して難しくはないですが、なんせ岩場が続くので緊張感が抜けない。
傍らに見える岩の1つ1つが尖がってやがる。
さらに右奥に見えるのは岩の殿堂、剱岳。岩山のボス的存在が常に見守っていてくれますが、ビビりな自分にとっては剱岳から監視されている気分。
「そんなへっぴり腰で登りきれんのかよ」と。
山頂が近づくにつれて鎖場も急になってきます。
幸いだったのがこの時間にすれ違う人も後ろに続く人もおらず、自分のペースで登れたこと。
渋滞云々とかではなく、こういう岩場は人に見られているだけで緊張が数倍増し。無様な姿はさらしたくないのよ。
見ないでもいいのに怖いもの見たさで登ってきた鎖場を見下ろしてしまう。
そして自覚する。ここを下山するのは自分には無理だなと。
不帰キレットは南下するか北上するかによって難易度が大きく変わると言われていますが、それを身をもって体感しました。
自分みたく岩場苦手の人は、白馬岳から唐松岳へと目指す方が断然良いと思います。
こうして核心部を乗り越えて不帰2峰北峰に到着。
ポンコツながら頑張りました。まだ唐松岳は先ですが、山頂は一息付けるほどの広さがあるのでここで小休憩。
すぐ目の前に見えているのは2峰南峰。
この区間は大した難所もなく歩くことができます。
不帰2峰南峰に到着。
暑さのせいか緊張のせいか、水分消費量が半端なくて天狗山荘で汲んだ水が残りわずかになってきました。
2峰から先も岩稜帯が続きますが、ここら辺は特に難しいところもなく見慣れた北アルプスの稜線という感じ。
奥に見える尖った峰が3峰だと思いますが、あちらは登頂せずともトラバース路でスルーできます。
花崗岩が立ち並ぶ白き稜線。
ここら辺は非常に気持ち良く歩けた区間で、いつの間にか不帰キレットも終わりを迎えて唐松岳が間近に迫っていました。
こうして10時15分に唐松岳に登頂。人生初の不帰キレット、無事に踏破。
山頂はあいにくガスっていましたが、北アルプスの中でも登りやすいとされる唐松岳。ここに来て一気に登山客が増えました。
不帰キレットから登ってきたことをアピールすべく、ヘルメットをしばし脱がずにやり切った感を出していたのはここだけの話。誰一人見向きもしませんでしたがね……
白馬岳は見えなかったものの、歩いてきた稜線の一部が顔を出してくれました。
怖い箇所もありましたが不帰キレットを無事に乗り越えて、これでようやく白馬岳~唐松岳~五竜岳~鹿島槍ヶ岳が繋がりました。
歩いた軌跡を繋ぐというのも、登山の面白さの1つよ。
山頂から10分ほどのところにあるのが唐松岳頂上山荘。
水が切れかかっていたのでここで飲料水を購入して一息つきました。
ここからは何度も歩いたことのある八方尾根を下山。
時刻もまだ昼前とあって、登山客がどんどん押し寄せて賑わってました。
途中は省略して、八方尾根の最大の見どころと言えばこの八方池。
あいにく雲が多かったですが、白馬岳の山肌は見せてくれて、池に映るモクモクした雲の絵も夏らしい景色でした。
晴れていればこんな感じの美しいシンメトリーな景色を見せてくれる八方池。ここも北アルプスの中ではお勧めの場所です。
(2018年7月20日~21日 唐松岳~五竜岳テント泊登山より)
八方尾根のもう1つの名物と言えばこちらのケルン。
もの言いたげなこの顔が憎めない。
山はガスって来たものの、下界は晴れ渡って麓の白馬の街並みを一望できました。
この天空の木道路は何度歩いても気持ち良いです。
こうして八方池山荘のリフト乗り場まで下山完了。
時刻は12時過ぎでしたが、唐松岳頂上山荘に宿泊する人たちなのか、これから登る準備をしている人も多くて賑わっていました。
ここからはスキー場のリフト2本とゴンドラという文明の利器を駆使して一気に下山。
涼しい風を受けながら飲み干すポカリは最高に旨かったぞ。
下界に降り立って向かったのは八方の湯。バスターミナルのすぐ近くにある日帰り温泉で、公共交通利用にとっては非常に有難い存在です。
平日というものあってそこまで混雑はしてませんでした。
日帰り温泉も楽しんで、白馬八方バスターミナルからバスタ新宿行きの高速バスに乗って東京へと帰りましたとさ。
1泊2日の白馬三山~唐松岳縦走が無事に完了。
日本三大キレットの1つ、不帰キレット。
実際に歩いてみた限りではそこまで難しい箇所もなくて、自分にとってはちょうど良い難易度の岩場という感じでした。
個人的にはキレットよりも天狗山荘あたりの雄大な稜線が最高に気に入ったので、ここはぜひまた歩いてみたいと思います。
楽しい夏の北アルプス登山でした。
【日程】
2025年7月31日
【コースタイム】
3:30 白馬山荘
4:40 杓子岳
5:40 白馬鑓ヶ岳
6:30 天狗山荘
7:00 天狗の頭
8:30 不帰1峰
9:20 不帰2峰北峰
9:35 不帰2峰南峰
10:15 唐松岳
12:00 八方池
12:35 八方池山荘
北アルプスの三大キレットの1つ「不帰キレット」を目指して白馬岳に登ってきました。
ルートは栂池高原~白馬三山~唐松岳~八方で白馬山荘に宿泊しての1泊2日の縦走登山。
1日目は栂池から白馬岳まで。美しい白馬大池や高山植物のお花畑に加えて、登山道のど真ん中でライチョウと出会えたり、山小屋から見た夕日や雲海の果ての北アルプスの絶景など、見どころが豊富な1日目でした。
ようやく行けました、夏の北アルプス縦走登山。
1年の中で最も楽しみにしているのがこの季節で、特に7月は高山植物も満開で大好きなシーズン。
毎年この辺りで1つ大きなイベントを用意したいというのが自分の中にあって、今回は白馬岳~唐松岳を縦走してきました。
どちらのピークも過去に何度も登っていますが、その間の不帰キレットが未踏区間でいつかは繋ぎたいなと思っていたところ。
メインの不帰キレットに挑むべく、まず1日目は栂池高原から白馬山荘まで頑張ります。
アクセスは今年2回目の毎日アルペン号を利用。夜行バスに乗って、早朝5時過ぎに栂池高原に降り立ちました。
ここからゴンドラとロープウェイに乗って行くわけですが、夏のシーズンは始発が7時。のんびり朝食食べたり付近を散歩したりして時間つぶしました。
7時の始発を迎えてゴンドラに乗車。文明の利器を駆使して、一気に標高を上げてやります。
ゴンドラの乗車時間は20分ほど。その後、ロープウェイに乗り継ぐ必要がありますが、ロープウェイも7時30分の始発便に乗れました。
この日は平日でしたが、まぁまぁな登山客が列を成していました。
ロープウェイを下りたところにあるのが栂池山荘やビジターセンターが立ち並ぶ登山拠点。
トイレもあるのでここで出発の準備を整えます。
水場もしっかりあるので、ここで水を汲んでおきましょう。
ここから白馬岳を目指す場合、途中の白馬大池山荘にも無料の水場があるので、そこまでの分を持っておけば大丈夫です。
こちらが登山口。
色々と書かれていますが、白馬岳界隈は山小屋もテント場も予約必須なのでそれだけお気をつけください。料金も結構お高めで、特にテント場の値段は自分が初めて白馬岳に登った時(2012年)に比べるとずいぶん値上がりしちゃいましたが、まぁこのご時世仕方ない。
ちなみに今回はテントではなく山小屋泊です。不帰キレットにビビッて少しでも荷物を軽くしたく、小屋泊で行かせていただきます。
登山口からしばらくは単調な樹林帯の登り坂。
周囲は遮られてはいるものの、すでに標高は2000m近く。木々の背丈がちっこいが故に頭上から太陽がガンガン照り付けて、開始早々なかなかの灼熱登山でした。
1時間ほど登ると天狗原に到着。
木道敷かれた高層湿原で、ここに来て景色が一気に開けます。ベンチもあるので休憩ポイントにするのが良いかと。
湿原ではワタスゲがホワホワと咲いていました。
2025年の今年はワタスゲの大当たり年で、6月に歩いた尾瀬~燧ヶ岳登山を思い出します。
天狗原を過ぎると岩場の急登が待っています。
ここが結構疲れるので焦らず頑張りましょう。目指すのは前方に見えているあの雪渓の上。
7月末のこの時期でもまだ雪はたっぷり残っていて、一部で雪渓を渡る箇所があります。
ここはそこまでの傾斜もないので、この程度であれば登りはアイゼンなしで行けます。下りも見たところアイゼン履いている人はいなかったですが、ストックがあれば安心という感じ。
こうして雪渓を登った先が、本日最初のピークである白馬乗鞍岳。
残念ながら登頂時はガスってあたりの展望は見れなかったですが、夏のこの時期は雲の変化が目まぐるしい。
先へ進むと瞬く間に雲が流れて景色を一望!そこに現れたのは綺麗な青の輝きを放つ白馬大池。
この美しい湖こそ、このルートの見どころの1つ。
過去に何度も見てはいますが、このルートを歩くからにはやっぱり見ておきたい白馬大池。良いタイミングで晴れてくれました。
湖畔沿いをグルっと回って奥に見える赤屋根の白馬大池山荘を目指します。
光の加減によって色彩を変える水面が本当に美しくて、まさに山の上のオアシス的存在。
白馬界隈も一層グローバル化が進んでいるのか、すれ違う人たちも海外勢が多くて色々な言語で絶叫が飛び交っていました。
こうして白馬大池山荘に到着。
湖畔に建てられた山小屋でテント場も併設されている白馬登山の重要な拠点。ロケーションが良いのでここのテント場も大人気で夏山シーズンは平日でも満員御礼になることが多いです。
この日も確か直前に見た限りでは空きがなかったです。
白馬大池山荘の水場。
無料で飲み放題というのが嬉しいところ。煮沸推奨と書かれていたので気になる方は煮沸した方がいいですが、自分はそのままがぶ飲みしました。
ここから先、白馬山荘まで水場がないので多めに汲んでおきます。
そして白馬大池の周りは一面のお花畑!
本ルートの中でも特に高山植物が咲き誇るポイントで、ハクサンコザクラやチングルマ、さらにはハクサンイチゲやタテヤマリンドウなど色々と咲き乱れておりました。
白馬大池でしばらく休憩して登山再開。
ここから山頂までは白馬岳登山の醍醐味ともいえる、美しい稜線ハイクが続きます。
危険個所もほとんどなくて北アルプスの中でも特に自分が好きなルートの1つ。日中になると雲が湧きたってきましたが、これも夏山らしい景色です。
この辺りはコマクサの群生地になっていて、足元を見るとそこら中に高山植物の女王様が咲いていました。
コマクサについては2日目の白馬鑓ヶ岳~天狗山荘の稜線でも凄い規模の群生を見せてくれます。
船越ノ頭を過ぎるといよいよガスに突入。
展望は遮られてしまいますが、吹く風が涼しくて体感的には歩きやすくなるのが幸い。
そしてガスったことで、アルプスで大人気のあのご当地アイドルが登場。
登山道のど真ん中にまん丸の鳥を発見。
あ、あのわがままボディーは……!
ライチョウさんでございます。
先ほどの白馬乗鞍岳あたりでも遠くにいたりはしたのですが、こんな近づいて見れたのは珍しい。警戒心があまりない個体なのか、向こうから近づいて真横を通り過ぎていきました。
相変わらずのずんぐりむっくりしたシルエットがとにかく可愛い。お腹が地面に擦れそうじゃないか。
雷鳥との出会いも果たして引き続き山頂目指して進む。
この白くて美しい稜線が本当に自分好みなんです。最初に白馬岳に登ったのはもう10年以上も前ですが、初めてこのルートを歩いた時の感動は今でも忘れません。
この辺りは晴れていると白馬岳に加えて五竜岳や鹿島槍ヶ岳まで見渡せるのがまた最高。
昨年の朝日岳~雪倉岳の縦走登山で見た稜線からの白馬岳山頂方面の展望。
何度でも見たくなる景色よ。
稜線には高山植物も多くて、チングルマの穂がそこら中で風になびいていました。
7月末のこの時期のチングルマは花と穂がだいたい半々くらい。まだまだ夏は続きますが、1つ1つの花の開花シーズンというのは本当に短いですな。
小蓮華山に到着。新潟と長野の県境にある山で標高2766mは新潟県の最高峰でもあります。
ここは昨年の朝日岳~雪倉岳の縦走登山でも立ち寄ったので1年ぶり。
何気に北アルプスの中では登っている頻度が高い山だと思います。
相変わらず雲が多いものの、青空が見れるタイミングも多くてその瞬間に見える稜線風景に心が躍る。
北アルプス中でも特に雪が多い山域というのもあって、7月末にしてなお雪がたっぷり残っています。
その後の稜線区間も素晴らしいトレイルですが、当ブログで何度も語っているので省略。
スタート時にゴンドラとロープウェイを使ったとは言え、山頂までの高低差は1000m以上になるのでこの辺りになるとまぁまぁ疲れてきます。
目の前に見えている山頂直下の岩場が最後の登りなので頑張りましょう。
こうして白馬岳に登頂。北アルプスの名峰は色々と登らせてもらっていますが、やっぱりどの山よりもこの白馬岳が一番好きです。
到着時は雲が多くて展望もほとんどなかったので、お楽しみは後に残して今日泊まる山小屋へと向かいました。
白馬岳から5分ほど下ったところにあるのが白馬山荘。
日本最大級の規模を誇る山小屋で、ロケーションがとにかく最高!
今日はここに宿泊します。平日というのもあって直前でも相部屋は空きがありました。
白馬山荘の内部。とても清潔感あります。
2年前のゴールデンウィークでもここに泊まったことがありますが、あの時は残雪期で山小屋の営業範囲も限られていたので、こちらの相部屋棟に入ったのは今回が初めてです。
収容人数800人を誇るだけあってさすがの広さ。到着順に部屋が割り当てられていく感じでした。
相部屋はこんな感じで布団が敷き詰められた大部屋。
幸いこの日は平日ということもあって、両隣は空けられて1つ飛ばしで配置してくれたので快適空間が確保されてました。
部屋の人たちとしばし談笑しましたが、関西方面から来ている人もいたり連泊している人もいたり、思い思いに山を楽しんでいるなぁ~と良い刺激を受けます。
17時の夕食を待つ間に雲も徐々に取れてきてくれて、小屋のすぐ目の前に現れたのは旭岳。
正規の一般ルートはないですが登っている人はチラホラいて、山頂や雪渓あたりに人の姿が見えました。
雲をまとった姿がかっこいいです。
白馬山荘の夕食。
特別豪華というわけでもなく、ごく普通の山小屋の食事という感じ。味噌汁とご飯はおかわり自由で、味噌汁が具だくさんの豚汁だったのは良かったです。
夕食を食べ終えて外に出て見るとガスも取れて、明日登る杓子岳と白馬鑓ヶ岳が姿を見せてくれました。
あの2つの山と白馬岳を合わせて白馬三山。白馬岳には何度も登りに来てますが、あちらの2つのピークは最初の白馬岳登山以来。もう13年も前なので山頂がどんなものだったかすっかり忘れてます。
2日目は行程も長いので真っ暗なうちからスタートして、あの杓子岳でご来光となりました。
杓子岳に至る稜線も穏やかで美しい景色。眼下に見えている山小屋は白馬頂上山荘で、テント泊の場合はあちらに泊まることになります。そして正面奥に見えている三角形のシルエットは剱岳。
澄んだ青空と沸き立つ真っ白な雲がいかにも夏山らしい。
夕食後に再び白馬岳まで登頂。そこで目にした景色がもう圧巻でした。
登ってきた方面に見えたのは雲海の果てに聳えたつ雪倉岳と朝日岳。
雲の上に敷かれた稜線トレイル含めて素晴らしき絶景!
この景色が見たかったのよ。
夕日間近というのもあって、輝く雲の上に広がる大地がもう天国かっていうくらい神秘的な眺めでした。
長野側はまだ雲が多く、山頂からは久しぶりにブロッケンも見れました。
ライチョウと並ぶガスった時の恩恵、ブロッケン現象。
狙って見れるものでもない景色に出会えるのはやっぱりうれしいです。
この時期の日没は19時近く。夕食後もしばらくは明るいので、山頂でボーっと景色を眺めたりして時間つぶしました。
雲が流れていく様子が幻想的でいつまででも見入ってしまう。
気温もまだ20℃以上はあったので、立ち止まっていても涼しくてちょうどいいくらいでした。
そして山小屋から眺める夕日。
実はこの直前までガスってしまって見れるか不安だったのですが、急に雲が引いて太陽が現れたときには歓声が上がりました。写真撮ったらビックバンでも起きたかのような絵になってしまいましたが……。
こういう、宿泊者全員で同じ景色を共有するってのもいいですね。
旭岳の肩に沈む夕日を眺めて1日目が終了となりました。
栂池高原から白馬山荘までもなかなかの距離でしたが、今回の縦走のメインは2日目。
杓子岳~白馬鑓ヶ岳を越えて核心部の不帰キレットに挑むべく、20時前には眠りについて翌日に備えましたとさ。
2日目に続く……
【日程】
2025年7月30日
【コースタイム】
7:45 栂池高原(ロープウェイ山頂駅)
9:30 白馬乗鞍岳
10:00 白馬大池
11:50 小蓮華山
13:15 白馬岳
13:40 白馬山荘
小仏~景信山~城山~高尾山というルートで登山に行ってきました。
7月の3連休でしたが、山の上は割と涼しくて山頂からは富士山や都心の高層ビル群を一望!空気も澄んでいてスカイツリーも見渡せました。
真夏だろうと関係なく、高尾山はいつ登っても賑わってますね。
城山山頂で懐かしき瓶ラムネもゲットできて楽しいハイキングでした。
7月の3連休。
梅雨も明けて全国的に天気も良好。時間が取れればアルプス登山でもしたかったのですが、土曜日の日中しか動けなかったので遠征は断念。
そうなったら行くしかないでしょ、東京のオアシスこと高尾山。
修行に向かう面持ちで灼熱登山も覚悟してましたが、山の上は思っていたよりも涼しかったのが幸い。
朝ゆっくり出発して8時半に高尾駅に到着。
今日はここから小仏行きのバスに乗車しますが、さすが人気の高尾山。真夏でも賑わってます。すでに列が伸びていましたが2台出してくれたので全員座って行けました。
ちなみに左奥の列は陣馬高原行きのバス。こちらはもっと混んでましたよ。
15分ほどの乗車時間で小仏バス停に到着。バス停脇にトイレあります。
終点の小仏まで乗っている乗客というのは意外と少なくて、途中途中にハイキングコース入口があるので、最後まで乗っていたのは10人程度でした。
小仏バス停から景信山登山開始。
しばらくは道なりに進んで行きます。こういう真夏の登山は、出だしのアスファルトロードが一番暑かったりする。
照り返しがまぶしいので山の上以上にこういうところでサングラスが活躍します。
10分くらい歩くと右手にこちらの標識が現れるので、ここから登山道へ。
林道をさらに先に行くと別の登山口もありますが、自分はいつもここから登ってます。
このルートは全体的に良く整備されていて迷うようなポイントも一切ありません。
序盤は急登と呼べる箇所も少なくて淡々とした登り坂が続きます。
とはいえ、真夏のハイキングなので少し歩くだけで汗びっしょり。先ほど塗った日焼け止め全部流れたんじゃないかってくらい、自分の体から水分という水分が絞り出されます。
この瞬間はきっと身体が引き締まって絶好調な状態でしょうが、帰ってからビールやら何やらを飲み食いするので結局は変わらない。登山で痩せるなんて幻想なんだ……。
そんなことを考えながら登って行くと尾根道に出て木下沢との分岐に到着。
ベンチがあるのでここを休憩ポイントにするのが良いかと思います。
ここから景信山までの区間が急登ポイント。
距離はそこまで長くないですが、途中緩やかになるところもあまりないので頑張りましょう。
階段状の道になると山頂ももうすぐ。
樹林帯を抜けて空が開けてきます。直射日光が当たって暑いかと思いきや、意外と涼しい風が吹いて気分は悪くなかったです。
こうして本日最初のピーク、景信山に到着。
今年登りに来たのはこれが初めてですが、もう人生で何度登ったかわかりません。
そして、今後もたくさん登るであろう山だと思います。
山頂からは都心方面が開けていて、関東平野を一望できます。
特に雨上がりというわけではないですが、空気が割と澄んでいて夏にしては遠くまで見渡せました。
新宿の高層ビル群からスカイツリーまではっきりと見えてます。
山頂では相変わらず鬼滅推し。
この景信山が時透無一郎の出身地だそうで、このポスターは数年前からずっと貼られています。
無限城編も公開されたし、次に来るときは刷新されてもいいんじゃないか。
まだ朝の10時ということで景信山の山頂は比較的空いてました。
売店もありますが、飲み食いするのであればこの先の城山の方が茶屋も多くておすすめです。
これから歩く城山~高尾山の尾根を一望。裏高尾縦走路と呼ばれるコースで、全体的にアップダウンも少なく非常に歩きやすいところです。
右奥に見えるのが丹沢の山々と相模湖。
高尾山まで4.2kmの道のり。
出だしは下り坂ですが、すぐに道も平坦になって歩きやすい道になります。
このフラットさが裏高尾縦走コースの魅力よ。
進むにつれてすれ違うことも多くなり、相変わらずトレラン勢もたくさん走ってました。
緩やかな道を歩き続けて小仏峠に到着。こちらのタヌキの置物が有名。
この小仏峠の少し手前に、あの悪名高い中央道の渋滞名所である小仏トンネルが通っています。
ここから城山までは登り坂。
と言っても急登というわけでもなく、合間には平坦な道もあるので身体に優しいルート設計です。
裏高尾縦走コースはもう何度歩いたかわからないですが、適度なアップダウンがあるので毎回飽きずに歩けてます。
こうして小仏城山に到着。
景信山と同じように山頂は広くてベンチも多数用意されています。高尾山と並んで人気の山ですが、十分すぎるほどのキャパシティ。
どこぞのイベント会場かってくらいベンチが用意されているので、ここが全部埋まることは早々ないと思います。
山頂からの展望も良いですが、城山と言えば茶屋(売店)が有名。
特に夏の時期は写真にも映っているかき氷。特大サイズの城山盛り(600円)を頼んでいる人がたくさんいました。
おでん、なめこ汁の幟もありますが、さすがのこの暑さの中で頼んでいる人はいなかったです。
そんな自分はこれ一択。
夏の城山登山では、ここでラムネを飲むのが定番スタイル。知覚過敏な自分はかき氷よりもこっちよ。
懐かしき子どもの頃の夏の記憶が蘇る。瓶を見ているだけでも清涼感味わえます。
城山と言えば、忘れてはならないのがこちらの木彫りの天狗様。
以前は山頂標識の横に置かれていましたが老朽化で崩れてしまい、新調されたものがベンチ中央に置かれています。お見逃しなきよう。
城山でしばらく休憩したのち、高尾山へ引き続き縦走路を進みます。
ここか先も非常に歩きやすい道。時刻も11時を過ぎて高尾山方面から歩いてくる人も増えてきました。
高尾山はもう観光地と化しているのですれ違っての挨拶なんてないですが、ここら辺はまだハイカー勢力多めなのであいさつ文化健在。この日何度こんにちはと言ったことか。
ここら辺の登山脇にたくさん咲いているのがヤマユリ。
夏の花の定番の1つで、花が大きいので存在感が際立ってます。
一丁平園地(展望台)に到着。
晴れていれば右奥に富士山を望める絶好の展望デッキですが、この時間帯は雲が邪魔をして富士山は拝めず。
この日は富士山無理かと思ってましたが、高尾山でその姿を現してくれました。
少し行った先が一丁平。
ベンチがたくさん用意されているほか、公衆トイレもあります。
さらに進んだところがもみじ台。
ここには細田屋という茶屋が1軒あったのですが、なんと先月で閉店してしまったそうです。
閉店の理由はわからないですが、茶屋がなくなったからなのか何となくいつもより物寂しい感じがしました。
高尾山山頂への階段。
毎回、この階段が地味にしんどいですが、最後の登りなので頑張ります。
こうして先月に続いて今年2回目の高尾山に登頂。
いつ来ても賑わってますが、3連休にわざわざ高尾山に登ろうという人も多くはないのか、いつもよりは空いている印象でした。
そして展望台からは富士山の頭がしっかりと見えました。
景信山、城山でも少しだけ富士山の頭頂部は見えていたのですが、はっきりと三角形の姿を見せてくれたのはこの時が初めて。雲がどいてくれて良かったです。
「FUJI!FUJI!」と声を上げる海外勢も多数。日本人の方が少ないんじゃないかってくらい。
毎度定番のおそうじ小僧もパシャリ。光り輝くツルピカ頭は健在です。
今月もこうして登らせていただきました。来月も登りに来ると思うのでよろしくお願いします。
今年の高尾山で注意なのが稲荷山コース封鎖によって6号路が登り専用になっていること。開通の目途は今のところ未定だそうです。
下山する場合はルートが限られているのでご注意ください。
前回のように登山道が渋滞するのは避けたかったので、無難に1号路を下ることにしました。
いつも通り薬王院経由で行きます。
高尾山薬王院。人生何度目かの参拝を済ませます。
御本尊は飯縄大権現というそうで、神様からは「また来たのかよ」と思われそうですが東京に住んでいるうちは今後も足を運ばせていただきます。
薬王院で大好きなのがこちらの山門。
大きい建造物はいつだって心躍るぜ。
参道の途中で寄り道したのが仏舎利塔。
男坂と女坂の分岐にある階段を登った先にあったのですが、お恥ずかしいことに過去何十回と高尾山に登っていながらここは初めて来ました。
タイから寄贈されたものらしいです。
再び参道に戻って進んで行くとアジサイが綺麗に咲いていました。
ここら辺は先月の登山でもあじさいロードとなっていましたが、7月でも残っているもんですね。
ブルーの透き通った色が素敵でした。
高尾山のさる園。
ここは毎回スルー。一度も中に入ったことはありません。
登山中に猿はあまり出会いたくはないですが、上高地あたりに行けば毎回天然の猿を見れるしお金払ってまではいいかな。
高尾山の山頂以上に都心方面を見渡せるのが、こちらのかすみ台展望台。
ケーブルカー乗り場のすぐ近くで、ここからもスカイツリーや新宿の高層ビル群などが見渡せます。
その後はケーブルカーやリフトは素通りして1号路のアスファルト道をひたすら下って行きます。
登山道としての面白さはほとんどないですが、道が広いので渋滞はまず発生しないのが良いところ。惰性に身を任せて無心で下る。
こうして麓のケーブルカー乗り場まで下山完了。
夏の高尾山と言えばビアマウント。10月26日まで絶賛開催中です。
高尾山口駅まで歩いてこの日の登山が終了となりました。
小仏バス停~景信山~城山~高尾山~高尾山口駅という縦走コース。全体的に良く整備されて歩きやすく、合間には売店やトイレも多数あるので登山初心者にとっても歩きやすいと思います。
真夏は灼熱登山となりかねないので熱中症は要注意ですが、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年7月19日
【コースタイム】
8:50 小仏バス停
9:50 景信山
10:40 城山
11:45 高尾山
13:00 高尾山口駅
八ヶ岳の御小屋山~阿弥陀岳~赤岳を美濃戸口から周回登山してきました。
7月ということで下山時のアブの猛攻も凄かったですが、雲海の果てに広がるアルプスの山なみが絶景で、稜線上にはコマクサも咲いて夏山を満喫できた1日でした。
アクセスは久しぶりに夜行バス(毎日アルペン号)を利用して、下山後は茅野駅から電車で帰りました。
久しぶりに夏の八ヶ岳へ。
土曜日だけしか時間が取れないので日帰りですが、夜発が可能だったので何年振りかの毎日アルペン号を使ってみました。キャンセル料が高いので長らく利用してなかったですが、晴れを信じて3日前に予約。
竹橋駅からのバスも久しぶりな感じでした。
夜行バスに乗って朝の4時半過ぎに美濃戸口に到着。7月だとこの時間でもすでに明るいです。
駐車場がすでに満車状態で、マイカー組も合わせて八ヶ岳山荘前では多くの人が出発の準備をしてました。
トイレや待合室に自販機がある他、表の水道から水も汲めます。
ところで、7月~8月にかけての南八ヶ岳はアブが有名。
自分はこの時期の経験がないのでどんなものかわからなかったんですが、他の方の体験談によると本当に凄まじいそうで登頂を断念する人もいるとか。
昔に買ったパーフェクトローションが家で眠っていたので、気休め程度にこれをふんだんに振りかけておきました。
美濃戸口から登山開始。
今回は阿弥陀岳に直接登る御小屋尾根ルートで行くため、こちらの分岐を右へと進んで行きます。
20分くらいは舗装路歩きですが、登山口に行くまでに標高100mくらいは稼げます。
道なりに進んで行ったこちらが登山口。
大半の人は最初の分岐を左に美濃戸方面へ行くので、こちらに来る人はわずか。静かなスタートとなりました。
御小屋尾根コースですが、序盤は非常に緩やかな出だしでとても歩きやすいです。
明け方は曇っていたので気温も低め。心配していたアブも朝早かったからなのか、今のところ全く現れず。
特にこのルートはアブが多いらしいので、奴らが動き出す前になるべく標高を稼いでおきたいところ。
御小屋山手前くらいで急登が出てきますが、それも長くはありません。
周りは八ヶ岳らしい苔むす森が広がっております。
登山口から1時間ほど登って御小屋山に到着。
展望はないですが立派な標識が用意されていました。ここまではキツイ登り坂もほとんどなくてとても歩きやすかったです。
そこから先もしばらくは緩やかな道。「こんなんで山頂に着くのか?」というくらいフラットです。
進んで行くと陽が差し始めて木漏れ日の森がまた幻想的でした。
しばらく歩くと不動清水入口という看板を発見。
ここから1分ほど歩いた先にこのルート唯一の水場があります。すぐ近くなので立ち寄っておいて損はないと思います。
こちらが不動清水。一年中枯れないことからその名が付けられてそうです。
確かにドバドバと水が豊富に流れていました。そしてキンキンに冷えていて美味い!
これ以降、行者小屋まで水場はないのでここで存分に水分補給しておきます。
不動清水の先からいよいよ急登に突入。
これまでの緩やかな道から一変して、なかなかの傾斜を登らされます。
体力的にはキツイですが陽が当たらずに涼しかったのが幸い。アブもいまだ現れません。
気温が低かったからなのか何なのか、結果的に登りではアブとの格闘はほとんどせずに済みました。「大したことねぇな~」とか思ってましたが、その猛威を振るったのが下山時の最終盤。あれは確かにヤバかった……。
急登ということは標高もそれだけ早く上がるということで、登るにつれて徐々に展望も開けてきました。
まず見えたのが南側の展望。権現岳と編笠山、その右奥に見えているのは南アルプス。
標高2500mを越えたあたりで森林限界に突入。
依然急登ではあるものの、ここら辺から眺めもどんどん良くなってきます。
後ろを振り返ってみると雲海が広がっており、その果てには北アルプスの山なみも。
写真ではわかりづらいですが、右奥には槍ヶ岳の角もしっかりと見えてました。
登山道脇にはシャクナゲも綺麗に咲いてます。
せっせと蜜を集めるハチが可愛げ。お前もアブに気をつけなはれや。
さらに登って行くと岩場が多くなってきました。
部分的にハシゴやロープが設置された場所もありますが、登る分には足場がしっかりしているのでそこまで危険というわけでもありません。
傍らにはお花畑も広がって、これぞ夏山登山という感じ。
さらに登って阿弥陀岳西ノ肩に到着。
急登が終わり、ここから山頂までは緩やかで面白い岩稜帯が続きます。
右奥が山頂の阿弥陀岳。
そこに至るまでにゴツゴツした巨岩がまたカッコいい。
片側が切れ落ちた絶壁ですが、通行する分には難しいところはありません。
振り返って見ると、なかなかのところを歩いてきたんだなぁ~と実感。
奥に広がる雲海の景色も素晴らしい!
この後、天気は崩れてきてしまうのですが、この時間帯だけでもアルプス全域が見渡せてよかったです。やっぱり夏は朝が勝負っすね。
こちらは横岳と硫黄岳の展望。
ここから見ると壁のように立ちはだかっているのがよく分かります。横岳のゴツゴツした岩峰と丸い硫黄岳のシルエットの対比も面白い。
こうして午前7時50分に阿弥陀岳に登頂。
阿弥陀岳に登頂したのは八ヶ岳初登山となった2011年以来。実に14年ぶりでした。
まず目にしたのは正面に聳える赤岳。あちらが八ヶ岳の最高峰にして主峰。
ここから眺めると北アルプスの穂高連峰にさえ匹敵するんじゃないかってくらい岩の殿堂という出で立ち。赤岳は眺める方角によってだいぶその姿の印象が変わりますが、この阿弥陀岳から眺める姿も素晴らしいですね。
14年前の記憶もほとんどなかったので、新鮮な景色としてみることができました。
こちらは権現岳と編笠山。その奥に見えるのは南アルプス。
八ヶ岳って見た目はコンパクトに収まっているようでも、実際に歩いてみるとそのフィールドは広大。
自分が初めてテント泊登山をしたのも、あの編笠山から権現岳~赤岳~横岳~硫黄岳~天狗岳の縦走でした。今にして思えばテント泊デビュー戦としては無茶だったような気もしますが、あれも懐かしい思い出です。
阿弥陀岳の標識もしっかり納めておきます。
標高2805m。何を隠そう、今年初めて2500mを越えた登山でございます。
本当に久しぶりの阿弥陀岳で記憶もほとんどなかったので、山頂をこれでもかと目に焼き付けておきます。
阿弥陀岳という名前からもわかる通り、石碑が点在する山岳信仰を色濃く残す山です。
7月ともなれば高山植物の開花シーズン。
阿弥陀岳周辺にも色々と花は咲いていて、山頂あたりではこの紫の花が綺麗でした。
花の名前は、、、すいませんがわかりませぬ。花オンチなもので。
北側には硫黄岳の先に天狗岳と蓼科山も見えました。
改めて八ヶ岳のスケールを実感。適度に広くて適度にまとまっている、それが八ヶ岳。
しばらく休憩したのち、赤岳へと向かっていきます。
うん、やっぱりここからの眺めは素晴らしいわ!本当にあなた様は赤岳でしたっけ?というくらい自分の記憶にある赤岳とは印象が違う。
山頂から左右に伸びる岩稜帯がカッコ良すぎます。もしかしたら、ここからの赤岳が一番好きかもしれない。
阿弥陀岳からはいったん急な下り坂。
結構な斜度で、特に下山時は登ってくる人もいるので落石を発生させないよう慎重に。
私みたいな下りが滅法苦手な部類は、こういったところで一気にペースダウンしますがそれも想定の内。登りで稼いだ貯金を下りで使い果たすのが自分流。
しばらく下ってから見上げるとなかなかの岩場。
赤岳に比べると格段に登山者は少なかったですが、この静かな感じが阿弥陀岳の魅力かもしれません。
すれ違う人たちとも挨拶しつつ軽く話したりしますが、この日の午前3時過ぎに美し森から日帰りで登ってるというおじさまもいて、ただただすごいなぁ~と。20年、30年先の自分にもそれだけの体力が欲しい。
鞍部に至るまでのハシゴ。
このハシゴだけはよく覚えています。ビビりな自分はこういう恐怖心を感じたところだけ根強く覚えてるんだなと情けなくもなりますが仕方ない。
一歩一歩慎重に下りましたよ。手すりにつかまった瞬間「熱っ!!」って出鼻くじかれましたが。
鞍部まで下りたところからの赤岳の眺め。
先ほどよりも迫力5割増し。ものすごい威圧感を感じました。
次に目指すのが途中に突き出た岩場の中岳。あそこまでは大した登りもありません。
左手を見ると、眼下に行者小屋が見えました。
八ヶ岳は稜線上にテント場がないのがやや残念ですが、あの行者小屋のロケーションを見るとなんと贅沢なところに建っているのかと思います。
行者小屋を基点に南八ヶ岳を縦走するのも非常にお勧めです。
赤岳~阿弥陀岳の中間にある中岳に到着。
先ほどから若干怪しいなと思ってはいましたが、雲がどんどん湧いてきて薄暗くなる赤岳がちょいと不気味でした。
こちらは阿弥陀岳の展望。
御覧のようになかなかの急峻な山で、よくあの斜度を下りれたなというくらいの急斜面に登山道が伸びています。
登るのは大変ですが、その見た目はこの上なくカッコいい阿弥陀岳。
中岳からはさらに標高を下げて行きます。
アップダウンは体力的にはキツイですが、アブがいないだけマシ。
アブって都市伝説だったの?というくらいこれまでほとんど見かけなかったですが、この数時間に地獄を見ることになりました。
鞍部に到達してからの登り返し。
先ほどまでの雲海がどんどん湧き上がって、赤岳山頂をガスが覆い始めました。
天気予報よりもだいぶ早く天気が崩れてきましたが、一応見たい景色はそれなりに見れたので、ちょちょいと登って下山します。
山頂が近づくにつれて岩場の核心部が出てきました。
そこまで難しいポイントもないですが、部分的に鎖場があったりもするので慎重に。
後ろを振り返ってみると阿弥陀岳の懐に綺麗な三角形の影赤岳が見えました。
こういう偶然見れる自然風景も登山の魅力のひとつですね。
これ以降、阿弥陀岳にも雲がかかってしまい、これが青空の下で見れた最後の景色となりました。
山頂付近になると鎖場が連続して登場します。全然難しくはないですが、見た目は槍ヶ岳の山頂のそれに近い雰囲気。
部分的にプチ渋滞も発生してましたが、自分も大したペースで歩けてないのでのんびり行きます。
こうして午前9時30分に赤岳に到着。
冬の赤岳登山以来、実に8年ぶりの登頂でした。
ガスに包まれてしまったので展望はほとんどなかったですが仕方ない。気温が高くなるにつれて雲が沸き上がるのは、まぁ夏山らしいですね。
山頂でしばらく休憩。
全然関係ないですが、薄皮シリーズってこしあんのあんパンがあったんですね。自分の身近なスーパーはいつも粒あんしか売ってないのですが、たまたま見つけました。
私は昔からこしあん派なんですよ。美味しゅうございました。
山頂のすぐ近くにあるのが赤岳頂上山荘。
八ヶ岳の中では最高のロケーションに建つ山小屋。一度も泊まったことはないですが、この山荘の公式X(Twitter)はよく見させてもらっています。
下山は地蔵尾根経由で行者小屋へ。
まだ時刻は10時前ということで、続々と登山者が雲の下から登ってきます。
展望は残念ながらガスに遮られてますが、ここら辺はぜひ足元にも注意を向けてほしいところ。
登山道の脇にコマクサを発見。
「高山植物の女王」が綺麗に咲いていました。
少し下ったところにあるのが赤岳天望荘。
五右衛門風呂で有名な山小屋ですが、ここ数年はお風呂はやってないそうで2026年から再開予定らしい。
赤岳天望荘の周りにもコマクサの群生がありました。
赤岳周辺にもコマクサってこんなに咲いてたんですね。硫黄岳あたりにしか咲いてないと思ってました。
地蔵の頭に到着。
ここから左へ進んで地蔵尾根を下って行きます。
振り返って見る赤岳。ガスをまとった姿も乙なもので。
そういえばこの日、富士山見てないなとこの辺りで気づきました。地蔵尾根を登ってくると、ちょうどこの場所で左奥に綺麗な富士山を見れるので、晴れた日はぜひご堪能くだされ。
地蔵尾根は一般ルートではありますが、部分的に鎖場やハシゴなどがあるので通行の際はご注意ください。
ガスの奥にうっすらと見えている赤い屋根が目指す行者小屋です。
地蔵尾根を下って行者小屋に到着。
水場もあるのでここで休憩。キンキンに冷えた水が美味しかったです。
赤岳登山の拠点として多くの人が利用する行者小屋。非常に賑わってました。
テント場もあって、今のご時世には珍しく予約不要。週末は場所取り合戦になること間違いなしで、11時の段階でもだいぶ埋まっていました。
行者小屋で面白かったのがこれ。たまにこの吹き出しの写真をSNSで見かけますが、これは行者小屋だったんですね。過去に何度も来てますが、以前にはなかった気が……。
吹き出しのバリエーションは6、7種類くらいあってどれもセンスが秀逸。ここまで来て「赤岳はどれですか?」っていうのもポンコツ具合が効いてて面白い(笑)
行者小屋からは南沢ルートで下って行きます。
下ると言ってもここから先は急登箇所もほとんどなくて、長く緩やかに下って行く感じ。
八ヶ岳らしい苔むす森の中をひたすら歩いていきます。
南沢コースという名の通り、中盤以降は沢と並走するように下って行きます。
清涼感ある雰囲気が最高で、日差しもそれほどなかったので涼しく快適でした。
たまに橋が架けられてますが、一部木が朽ちているところがあったのでそこだけご注意ください。
南沢コースの入り口まで下りて赤岳山荘などがある山小屋エリアに到着。
車の場合はここまで入ってくることができます。バスの自分はここから美濃戸口まで、まだ40分ほどの舗装路歩き。
それでも残りは平坦な林道なので、もうここまで来たら登山も終了という気分でしたが、実際はここからが大変でした。
何が大変かって、忘れていたアブがここに来て猛威を振るって来やがった。
歩いても歩いてもまとわりつくように飛び交ってて、これは確かにキツイわ。最後の最後だから良かったものの、これを登山中にやられたら地獄ですね。。。
腕をブンブン振り回しながら急ぎ目で下山しました。幸い嚙まれずに済みましたが、この時期の八ヶ岳に登る場合は肌の露出は危険。対策していった方がいいです。
アブアタックから逃れるように小走りで美濃戸口に下山完了。すれ違う人、みな大変そうでしたよ……。
八ヶ岳山荘は日帰り入浴可能で、帰りのバスまで2時間あったので風呂でさっぱりしてのんびりしてました。
15時15分の茅野駅行きバスに乗車。乗客は30人ほどで、ちょうど全員座れるくらいでした。
ちなみにこの段階でもアブアタックは続いていて、バスの扉からアブが入ってこないか気になって仕方なかったです。(実際、数匹潜入してきた)
7月の八ヶ岳はやっぱりアブが凄いんだなぁ~と身に染みて感じながら茅野駅から電車に乗って東京へと帰りましたとさ。
八ヶ岳の阿弥陀岳~赤岳へ夏山登山。
日帰りで周回するにはなかなかタフなルートでしたが、この赤岳の姿を拝められただけで大満足です。阿弥陀岳からの景色ってこんなに素晴らしかったんですね。
美濃戸口のバスは週末限定ですが、電車・バスの公共交通でもアクセス可能なので良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年7月12日
【コースタイム】
4:50 美濃戸口
5:20 御小屋山ルート登山口
6:10 御小屋山
6:40 不動清水
7:50 阿弥陀岳
8:40 中岳
9:30 赤岳
10:50 行者小屋
13:10 美濃戸口
三浦アルプスを不動橋バス停~畠山~乳頭山~仙元山~逗子駅というルートで日帰りハイキングに行ってきました。
7月の夏場ということで前半は灼熱の熱帯雨林登山という感じでしたが、後半は海の展望も見れて海辺のトレイルを楽しめた1日でした。
電車・バスの公共交通で縦走できるコース、良ければ行ってみてください。
7月になりました。
夏山が好きな自分にとっては1年で最も待ち焦がれた季節。今年は幸か不幸か、例年にないくらいの早い梅雨明けで、全国的にも晴れマークが先行する状況。
隙あらばアルプス登山なんて目論んでいましたが、前夜まで仕事が立て込んでしまい遠征する気力も失せてあえなくスキップ……。
それでも朝起きたら山には行きたくなったので、ふと海を見ようと近場の三浦アルプスへ行ってきました。
電車を乗り継いで逗子駅に到着。だいぶゆっくりの出発だったので、時刻はすでに朝の10時。
気温もかなり高くて、海岸に行くと思われる海水浴客が多かったです。
今日はここからバスを利用します。
乗るのは一番乗り場の衣笠駅行き。こんな真夏に三浦アルプスを縦走する人も少ないようで、ハイカーらしき人は自分だけでした。
30分ほどバスに揺られて不動橋バス停で下車。
ここが今日のスタート地点になります。畠山~乳頭山~仙元山と縦走して、最後は直接逗子駅まで帰るコースで行ってきます。
不動橋バス停から民家脇の坂をしばらく登って行く。
すでに時刻は11時。気温35℃近くで、まぁ暑いわ。
道なりに進んで行って、こちらの標識があるところが登山口。
入口を見るにすごく藪っぽくて不安になりますが……
登山道に入って見ると意外ときっちり整備されてました。
これなら安心。
序盤は竹林コースになっていて雰囲気も良いです。
おぉ、これは楽しめそうだ!
……と思ったのも序盤だけ。
すぐに道が狭くなって草木が身体をかすり始める。厄介なのがクモの巣で、注意して進んでも何度も顔面を直撃するトラップ地獄。。。
最悪だ……。
空気もジメっとしていて雰囲気はどこぞの熱帯雨林。
真っ白なキノコも発見して、まさにジャングル登山じゃないか。
スタート早々、こんな真夏に安易に来るものじゃないなと激しく後悔しました。
正直、引き返そうかとも思いましたが、この分岐あたりで前から男性が一名下りてきました。
軽く挨拶しましたが、その後に「この先のクモの巣は掃けておいたから大丈夫だよ」と。
おぉ、なんと嬉しい御言葉!こちらの気持ちを察してくれたのか、もしくは自分の頭にクモの巣でもくっついていたのか。
とりあえず、この一言で頑張ってみることにしました。
分岐から少し登ったところが大沢山。
特に標識も展望もないのですぐに引き返しました。
分岐まで戻って畠山へ。
道は依然狭くて相変わらずの灼熱登山ですが、クモの巣から解放されただけで気分が全然違います。
ありがとう、さっきの紳士ハイカーさん。
こうして畠山に到着。
山頂はそこまで展望はないですがそれなりに広くて標識も用意されていました。
登山口からここまで、時間にしたら30分程度なのですがすでに汗びっしょりです。
ここから乳頭山へと向かいます。
距離1.4km、乳頭山までの区間はそこまで大きなアップダウンはないです。
ただし、道の狭さは相変わらず。
部分的にすれ違い困難な場所もありますが、そんな心配も無用。他に誰も歩いてやいません。
海を求めてやってきたのに茂みとの格闘とは、俺は何をやっているんだ。
特に語ることもない単調な登山道。
途中で見つけたこの木の実はなんですか?
しばらく歩いて田浦梅の里コースとの分岐に到着。
乳頭山は3年前に一度登りに来たことがあって、まさに梅の開花シーズンに田浦梅の里から登ってきました。
なのでここら辺は懐かしい道。
乳頭山手前のこの階段も良く覚えています。
こうして3年ぶりの乳頭山に登頂。
梅のシーズンに再訪するつもりでしたが、まさか真夏に登りに来るとは。
わからないもんです。
乳頭山からは横須賀方面の展望が開けていて海を眺められます。
午前中は晴れていたのですが、昼のこの時間帯だけは雲が広がってきました。
日差しが遮られる分、暑さはマシになったのが幸い。
乳頭山からは観音塚方面のルートを行きます。
この区間も初めて歩くところですが、ここに来て道幅も広くなってさっきまでよりはだいぶ快適に歩けるようになりました。
すぐに最初の分岐に到着。
左に進むと茅塚というピークがあります。分岐から5分程度で展望も良いので、ここはぜひ寄り道してほしいところ。
茅塚に到着。標高212mの低山ですが、実はここが三浦アルプスの最高地点。
今回のルートでも仙元山に次いで展望の良かったピークでした。
正面に見えるのは大楠山。山頂に建っている白い塔が良い目印になります。
半島のちょうど中央部なので、ここからだと海はあまり見えません。
分岐まで戻って引き続き観音塚方面へ縦走。
部分的に道は狭くなるものの、登山道自体は明瞭で迷うようなポイントはありません。
この辺りまで来ると、たまに他の登山者ともすれ違うようになりました。
観音塚と乳頭山の中間地点、大桜に到着。1本の桜の大木があるピークです。
この辺りでポツポツと雨が降ってきましたが、樹林帯だったので特に濡れることはなく雨もすぐに上がりました。
上がった後のムワァ~っとした感じがまた熱帯雨林。あの草木の独特のにおいが強烈でした。
乳頭山~観音塚の区間は今回初めて歩きましたが、正直少し舐めていました。
意外とアップダウンが多くて、低山とは思えない歩き応え。暑さを抜きにしても結構疲れます。
気合い入れて挑みましょう。
こちらが高塚。
観音塚のすぐ手前にピークですが、あまり山頂という感じはしませんでした。
その先にあったのが観音塚。
こちらも周囲を樹々に囲まれているので、展望も特になし。
観音塚から少し先へ行くと、仙元山~ソッカ山ハイキングコースと合流。
ここから先は昨年歩いた道で、まずはソッカ山を目指します。
道もこれまで以上に整備されて歩きやすい。
こちらがソッカ山。
Mt.Socca。名前が印象的で、山頂からは海の展望を望むことができます。
ソッカ山から仙元山までは大きく下っての登り返し。
この階段のアップダウンはよく覚えています。だいぶヘトヘトですが、ここが本日最後の登りなので頑張るぜ。
視界が開けたところが仙元山。
山頂からは見事なまでの海の展望!三浦アルプスでも人気の山となっています。
眼前に広がる相模湾。右奥に見えているのは江の島です。
天気も再び回復してきて日差しが強烈でしたが、オーシャンブルーの輝きが綺麗でした。
晴れていれば富士山も見える山ですが、夏場はさすがに厳しいですね。
仙元山からは海に向かって下山。
序盤のジャングルとは一転して快適なハイキングコース。ほんの数時間前ながらも、クモの巣と格闘していたのが懐かしく感じます。
仙元山からは10分も歩けば麓の街に下りてこれます。
海もすぐ近くなので、ここから逗子駅へ真っすぐ向かうのはあまりにもったいない。
海岸方面へ進んで行きます。
途中にあった日本ヨット発祥の地・葉山港。
この近くには葉山マリーナプラザというショッピングモールもあるので、観光もかねておすすめです。ヘリーハンセン、ノースフェイスなどが入ってました。
そうしてやってきたのが逗子海岸。
逗子駅からも徒歩で来れる駅チカの海水浴場なので、非常に賑わってます。
一応、関東はまだ梅雨のはずですが、綺麗な青空広がって煌びやかな海が気持ち良かったです。
やっぱり三浦半島へハイキングに来たのなら、海を間近で見たくなるもの。
アクセスも良い逗子海岸、おすすめです。
こうして逗子駅まで歩いてこの日の登山が終了。
三浦アルプス縦走、低山ばかりでしたがアップダウンが多くてなかなかの歩き応えでした。部分的に灼熱登山になって、特に前半の畠山あたりは真夏に歩くもんじゃないなと。仙元山は山頂からの眺めも良くて気持ち良かったです。
電車、バスでアクセス可能なので、涼しい季節に良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年7月5日
【コースタイム】
10:45 不動橋バス停
11:20 畠山
11:50 乳頭山
12:35 大桜
13:20 観音塚
13:40 ソッカ山
14:00 仙元山
14:50 逗子海岸
15:20 逗子駅
高尾山を6号路ルートで日帰り登山してきました。
梅雨の合間の晴れた週末。しかも稲荷山コースが倒木による通行止めとあって、登山者の大半が6号路に押し寄せて大渋滞が起こっていました。
改めて高尾山の人気っぷりを思い知った1日でしたが、山の上は比較的涼しくてあじさいも綺麗に咲いて初夏のハイキングを楽しめました。
前週の尾瀬・燧ヶ岳登山の筋肉痛が完全に治りきっていないまま迎えた週末。
こんなにも長引くもんかね、と自身のポンコツっぷりに嘆きたくなります。。。今週はお休みでも良かったのですが、晴れマークを見て気分だけは山モードになれたので東京のオアシス(?)である高尾山に登ってきました。
昨年も6月、7月、8月、9月と真夏の高尾山は経験しているので、灼熱登山になるのは承知の上でしたが、いやいやまさかこれほどの大名行列が組まれるとは。
過去経験したことのないくらいの渋滞が発生してました。
スタートはいつも通り高尾駅。
2025年は6月にして早くも九州、四国、近畿の西日本が梅雨明け。例年にないくらい異例の速さで東京はまだ梅雨明け発表はされていないものの、この日も綺麗な青空。
水不足が心配になります。
高尾駅から高尾山口駅までは徒歩20分くらい。
途中のファミマ、セブンで朝食休憩するのがルーティン。この日はスパイシーチキンが食べたくなったのでファミマにしました。
こちらの鳥居をくぐった先が高尾山口駅。
週末ということで駐車場も駅前もかなりの盛況っぷりでした。
登りに来ている自分が言うのもなんですが、真夏に高尾山なんてみんな良く登るなぁ~と思います。さすが世界一の登山者数を誇る高尾山。
高尾山ケーブルカー乗り場に到着。
夏の高尾山と言えばビアマウントが有名ですが、ちょうどこの日がオープン初日でした。
過去に何度か行ったことありますが、真夏でも陽が沈んだ高尾山山頂あたりはそれなりに涼しいのでおすすめです。
よっしゃ、山登り開始!
……と思っていたらいきなり出鼻をくじかれる。毎回登りで利用している稲荷山コースがなんと倒木で通行止めとのこと。
慣れ親しんだ高尾山ということで全く下調べせずに来た結果がこれよ。
仕方ないので6号路で登ることにしました。
ただ、高尾山登山は毎回登りが稲荷山コースということでマンネリ化していたので、たまには変えるのも悪くはないなとこの時は思っていました。この時はね。
6月ということで道脇にはアジサイが満開。
本来ならまだ梅雨の雨シーズンということでアジサイも最盛期なんでしょうが、晴天続きで何となく干からびている感じもしました。
しばらく舗装路を歩いて6号路の登山口に到着。
ここから登山道へ入って行きます。
6号路の特徴と言えば、この序盤の沢沿い歩き。
すぐ脇に小川が流れて非常に清涼感ある雰囲気に包まれています。
夏の暑い時期なんかには最もおすすめルートかもしれません。
……なんですが、ものの数分で事態が一変。
なんか人が増えてきたなと思ったら、大渋滞が発生してました。
どうやら稲荷山コースが通行止めで6号路に人が集中したようで、部分的に立ち止まることも。
季節問わず過去にもう20回近く高尾山には登っていますが、ここまで長い行列が発生したのは今回が初めてです。
やべぇ(笑)
決して団体ツアーで登りに来ているわけではありません。
6号路が登りの一方通行になっていたのも納得。これで下山客とのすれ違いもあったら間違いなくカオスになります。
追い抜くこともできないので、周りに合わせて登って行く。自分のペースで登れないのはストレスですが、後ろを歩いている人の会話が結構面白くて、どうもこの高尾山が初登山らしく頑張って山道具を揃えたとのこと。基本的にモンベルで買ったようで、モンベルであればとりあえず間違いはないと思っている自分は「わかってるじゃないか~」と心の中で思ってましたが、ザックはデザインがダサいからミレットにしたとのこと。このミレットっていうブランドが何のことかわからなかったですが、しばらく歩いて腑に落ちた。それ、たぶんミレー(MILLET)や。
大渋滞から解消されたのが、6号路の長い階段を終えたあたり。
6号路は基本的に緩やかな登りで、木道の階段部分だけガッツリ登らされる感じなので頑張りましょう。
こうして高尾山山頂に到着。
2025年に入って高尾界隈の低山には登りに来ているものの、高尾山山頂に来たのは今年初です。
今年もたくさん登らせてもらいます。
傍らの売店。
こんな真夏にも関わらず、おでんを売っているというブレない姿勢は見習うものがあります。
なめこ汁もしかり。買う人はいるのでしょうか。
山頂の標識もしっかり撮っておきます。
人生で何度目の登頂なのか、もう数えてもいません。
山頂の奥へ進んで行きます。
いつもは反対側の稲荷山コースから登ってくるので、こちら側からアプローチするのが妙に新鮮でした。
照り付ける日差しは強烈ですが、吹く風は意外と涼しくて湿度もあまりなかったので不快指数はそれほどでもなかったです。
途中にいたおそうじ小僧。
高尾山登山ではこの方への挨拶は忘れない。今日もツルピカ頭が輝いておるな。
そして展望デッキからの富士山。
夏場は空気が霞んだりして富士山が見れないことが多いのですが、今日は見事なまでにはっきりとした富士の姿を見ることができました。
山頂部の雪もだいぶ解けて黒々してきましたね。
しばらく山頂で休んで下山。
時刻はちょうどお昼時。登る人、下りる人、行き交う人はとても多かったです。
道なりに下って薬王院を参拝。
もうすっかり慣れ親しんだ寺院ですが、高尾山に登ったら必ず立ち寄りたくなります。
個人的に好きなのがこの山門。
重厚な門構えで何度見ても圧倒されます。
山門の脇にいる天狗様。
山門をくぐってから大杉原という参道を進んで行きます。
ここら辺は夕暮れ時に訪れると灯籠に灯りがともってまた違った雰囲気を楽しめます。
参道脇に綺麗に咲いていたのが紫陽花。
山の上はまだまだあじさいが健在で、綺麗なブルーの花を咲かせていました。
その先にあるのが、かすみ台展望台。
都心方面を眺めるなら山頂よりもこちらの方が良く見えるというくらい、屈指の展望台になっています。
新宿の高層ビル群はもちろん、空気が澄んでいればスカイツリーまで見渡せます。
その後は舗装された1号路を下って行きます。
登りのトラウマもあって渋滞勘弁ということで、道幅の広い1号路で安パイとしました。
こうして高尾山口駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
全行程3時間ほどでした。
高尾山登山では定番となりつつある、新宿の麺屋武蔵のつけ麺を食して完パケです。
お疲れさまでした。
予習が足らずに渋滞に巻き込まれた高尾山でしたが、富士山が見れたり紫陽花が咲いていたりと、それなりに展望にも恵まれて楽しい山登りでした。
なんだかんだ疲れても精神的にリフレッシュできるのが登山の良いところですね。
また気が向いたら登りに行きたいと思います。
【日程】
2025年6月28日
【コースタイム】
9:35 高尾駅
10:05 高尾山口駅
10:20 六号路登山口
11:20 高尾山
11:45 薬王院
12:40 高尾山口駅
鳩待峠~尾瀬ヶ原~燧ヶ岳~御池のルートを電車・バスを使って日帰り登山してきました。
今年はワタスゲの当たり年ということで湿原に咲く大群生が本当に素晴らしかったです。天気も良く、燧ヶ岳山頂からは尾瀬沼や至仏山、新潟方面の雪山も一望できました。
御池ルートの熊沢田代もチングルマなどが咲く花の楽園でおすすめです。
今年も夏山シーズン到来。
前日までそんな気は全然なかったのですが、梅雨の合間の晴れマークを見て尾瀬行きの夜行バスにダメもとで連絡。
空席ありますよ、なんて返されたもんだから慌てて予約してそこからルートを検討。ワタスゲが凄いと聞いていた尾瀬ヶ原は必須として久しぶりに燧ヶ岳も登りたくなったので、群馬から福島へ突き抜けるコースで行ってきました。
バスタ新宿からの尾瀬行き夜行バスに乗車して早朝4時半過ぎに尾瀬戸倉に到着。
最も陽が長い6月とあって、4時台でもすでに明るかったです。
ここから鳩待峠行きのマイクロバスに乗車します。片道1300円、5時半の始発便に無事に乗れました。
30分ほどの乗車時間で6時前に鳩待峠に到着。
日曜日でしたが思っていたほど混雑していなくて、バスも2台くらいで済んでました。
ところで夜行バスって実は久しぶりで、昔ならのび太くん並の速さで寝れたのですが、今回はあんまり寝れずに現地入り。
やや寝不足ながらも、身支度を整えてこちらの登山口からハイク開始。
今日はこの後、燧ヶ岳に登ってそこから福島側の御池に下山するので、もうここには戻ってきません。
入口の標識をしっかり撮っておきます。
鳩待峠からしばらくは平坦な木道ハイキング。
直近だと、尾瀬は2年前の至仏山登山で来ているのでここら辺は久しぶりな景色。
綺麗な清流が流れる森の雰囲気が心地よかったです。
2年前の至仏山と時期はほとんど同じなのですが、その時見た記憶がないのがこちらのコバイケイソウの群生。
この後ご登場いただくワタスゲは当たり年と聞いていたのですが、もしかしたら今年はコバイケイソウも当たり年なのかもしれません。
北アルプス登山が待ち遠しい。
50分ほど歩くと山ノ鼻に到着。
ビジターセンターの他、山荘やキャンプ場もある尾瀬ハイキング拠点の1つです。
今日は前半が尾瀬ヶ原ハイキングで後半が燧ヶ岳登山。前半は途中途中に山小屋が点在しているので、水やトイレの心配もほとんどありません。
山ノ鼻からいざ尾瀬ヶ原の大湿原へ。
正面奥に見えている山が燧ヶ岳ですが、あの麓までひたすら湿原が広がっています。
一口の尾瀬と言ってもその範囲は広いですが、尾瀬と聞いて多くの人がイメージするのはこの尾瀬ヶ原。
雄大な湿原の中に敷かれた木道、これこそ遥かな尾瀬の風景です。
開放感に満ちた空間ですが、先行く人たちの視線は足元に。
早速、姿を見せてくれたのがワタスゲ。
今日の尾瀬行きを決めたのも、このワタスゲが今年は当たり年と聞いたから。全国各地で白いホワホワが絶好調ということで半ば強行で乗り込んできましたが、確かに凄かったです。
しかも、この辺りは湿原入口のほんの序盤。奥に行くにつれて、その群生の規模も増し増しになっていきます。
木道近くにもたくさん咲いているワタスゲ。
間近で見れる真っ白なホワホワが可愛げ。
進んで行くとひときわ目を引いたのがレンゲツツジ。
白いワタスゲの隣で咲く真っ赤な花は存在感強烈です。
このレンゲツツジもちょうど今が最盛期で、所々に群生箇所がありました。
初夏の尾瀬と言えば水芭蕉(ミズバショウ)も有名ですが、こちらはもう終盤という感じ。
まだいくつか咲き残ってくれていましたが、水芭蕉がお目当てあれば5月下旬~6月初旬ごろが良いと思います。
尾瀬の名物と言えば、木道のあちこちに用意されているこの熊よけの鐘もその1つ。
出会いたくはないですが、熊の存在を察知したら鐘を鳴らしましょう。幸い、この日は下山するまで熊とはノータッチで済みました。
進むにつれてどんどん群生の規模を増していくワタスゲ。
これは確かに凄いです。当たり年というのも納得の咲きっぷり。
後ろを振り返ると目の前には至仏山。燧ヶ岳とセットで語られることが多い、尾瀬を代表する山の1つです。
至仏山の注意点として、6月末までは高山植物保護のために山ノ鼻からの登山コースが通行止めになっています。この日もまだ開山前なので、至仏山に登る場合は7月以降に訪れましょう。
進んで行くと池塘も多くなってきます。水が豊かな尾瀬の湿原。
そこら中でカエルがゲロゲロ声を上げてました。
進むにつれてさらに咲き出すワタスゲの大群生。
もはや一番咲いているところがどこなのかわからないくらい、尾瀬ヶ原の広範囲に渡って咲いています。
湿原に咲くタテヤマリンドウ。
ワタスゲ以外にも多くの高山植物が咲いてましたが、全部載せると長くなるので省略。
ワタスゲの群生規模で一番見応えあったのが中盤のこの辺りか。
奥行きが本当に凄くて、遥か彼方までワタスゲのお花畑が広がっている感じ。燧ヶ岳と合わせて見事な景色でした。
レンゲツツジもそこら中に咲いています。
ワタスゲとシーズンが重なるので、白と赤のコラボも素敵でした。
その後もひたすらワタスゲロードを歩いて龍宮小屋に到着。
公衆トイレあります。(協力金100円)
龍宮小屋を過ぎると、燧ヶ岳がいよいよ目の前に迫ってきます。
尾瀬ヶ原の木道路も終点間近。
ワタスゲ鑑賞もあって2時間以上かけてののんびり尾瀬ヶ原ハイキング。
後ろを振り返れば、至仏山もだいぶ遠くに感じました。
木道の終わったところが見晴という山小屋、キャンプ場がひしめく登山拠点。
桧枝岐小屋、弥四郎小屋、尾瀬小屋など山小屋もたくさんあって、しかもどこも綺麗。宿泊すればお風呂に入れるところも多いです。
尾瀬ヶ原入口にあるので、ここでゆっくり一泊して登山やハイキングをするのもありだと思います。私はいまだに尾瀬は全部日帰りで、一度も泊まったことがないのだ……。
ここで前半のハイキング編が終了。
すでに距離としてはだいぶ歩いてますが、ここからガッツリ山登りになるので気合いを入れなおします。
この先、水の補給も満足にできないので、弥四郎清水の水場で2リットル汲んで向かいました。
水が重いぜ……
10分ほど歩くとこちらの分岐に到着。右は尾瀬沼へ抜けるルートで、左が燧ヶ岳山頂へ向かう見晴新道。
左へ向かいます。
ここから本日の登山開始。
山頂までの高低差約1000mほどをガッツリ登って行きます。
燧ヶ岳登山ルートの1つ見晴新道。道中あるのが、この〇合目の標識。
これが良い目安になりますが、先に言っておくと7合目までは展望もほとんどなく、ひたすら登りを強いられるので頑張りましょう。
見晴新道は無駄なアップダウンがほとんどなくて道も比較的明瞭ですが、このルートは泥濘が激しいことで有名。
というか、燧ヶ岳登山のほとんどのルートが泥濘との闘いともいえるくらい足元の泥が凄いです。
幸いここ数日間は晴れだったのでそこまで酷くはなかったですが、雨上がりの特に下山は滑りやすいのでお気を付けください。
このルートは初めて歩くのでどんなもんかと思ってましたが、思っていたよりも整備されている印象でした。
ただ、樹林帯のジメっとした暑さに加えてハエなのかブヨなのか、虫も多くて不快指数は高め。
7合目を過ぎると展望がやや開けてきて、それと同時に雪も出てきました。
この細い雪渓を登って行きます。
初夏の燧ヶ岳はこんな感じで随所に雪が残っているので、7月上旬ごろまではアイゼン必須と思っていた方がいいです。この先、下り方面のルートでも雪渓が残っていて、私もアイゼン(チェーンスパイク)履いての下山となりました。
雪渓を越えると一気に展望が開けて、高山帯の風景に早変わり。
景色は素晴らしいですが、ここまでの登りがかなり辛くてバテバテだったのでここらの岩場で小休止。
何だか身体が暑さに慣れていないような感じ。2Lはさすがに持ちすぎでしたが、いつもよりも水分消費量は多かったです。
山頂が近づくにつれて咲いていたのがミヤマキンバイ。
燧ヶ岳は至仏山に比べると山に咲いている花は少ないですが、それでもお花畑が見れるだけで癒されるってもんです。
こうして11時過ぎに燧ヶ岳に到着。実に12年ぶりの登頂です。
こちらは柴安嵓(しばやすぐら)という呼ばれるピークになります。
燧ヶ岳は双耳峰になっていて、もう1つのピークがあちらの俎嵓(まないたぐら)。
柴安嵓と俎嵓、どちらも漢字が難しいですね。初見じゃ読めません。
標高はわずかにこちらの方が高いです。
山頂からは360℃の大展望!
南側に見えたのがブルーの輝きを放つ尾瀬沼。尾瀬の中でもひときわ大きい池で、あの周りにも花の楽園が広がっています。
奥に見える山は日光白根山とか男体山とか、日光の名峰たち。
こちらは西側の展望。正面には至仏山、眼下には午前中歩いてきた尾瀬ヶ原を一望できます。
あのワタスゲの群生であれば山頂からでもちょっと白く見えるんじゃないかって期待してましたが、さすがに無理でした。
ここからでは確認できないですが、今この瞬間も多くの人があの湿原でワタスゲと戯れているのでしょう。
こちらは巻機山、平ヶ岳、越後駒ヶ岳などの新潟方面の展望。
もうじき7月なのにいまだに雪が多く残ってます。さすが豪雪地域。
梅雨とは思えない貴重な晴れ間で山頂からの展望も見事なもんでした。
軽く休憩して、隣のピークへ移動します。
下っての登り返しで、距離こそそこまでないですが、この時期はこの区間も要注意ポイントです。
出だし早々、雪がガッツリ残っているところがありました。しかもなかなかの急斜面。
部分的でしたが、ビビりで体幹の悪い私はここでアイゼン装着。
鞍部に来ると木道があったのでここで一息。
木道が濡れているところからもわかる通り、この区間も泥濘が激しかったです。
登り返して2つ目のピーク、俎嵓(まないたぐら)に到着。
こちらの方が岩場多めの山頂でした。
俎嵓から柴安嵓を眺める。
山頂直下に雪が残っている部分がアイゼン使ったところ。結構な斜度でもう少し雪が多い時期だと、ピッケルもあった方がいいかもしれません。
南側の展望は先ほどと似たようなものですが、こちらからの方が尾瀬沼を広範囲に渡って見渡せました。
12年前はあの尾瀬沼から長英新道というルートで登ってきましたが、やはりこちらのルートも途中にはぬかるみが激しいポイントがあった気がします。
今回は尾瀬沼へは下山せずに、北側の御池ルートを行きます。
ここも今回初めて歩くところで、右下に見えている湿原がそれはそれは素晴らしい花と水の楽園でした。
ただ、そこに行くまでがなかなか危険。
北斜面なので登りよりも雪の残っている量が多くて、下山早々にアイゼン履きました。
右奥に見えているのは会津駒ヶ岳で、あの山に向かう感じで下って行きます。
ここら辺のトラバース路も雪が溶けてくれていたから良かったものの、最近までは雪に埋まって結構危険な道だったかもしれません。
改めてですが、6月中の燧ヶ岳はアイゼン必須です。
さらに進むと、今回の登山で一番長い雪渓ポイントに出ました。
ここからしばらく雪渓を下って行きます。下りは滑りやすいのと、部分的に雪が不安定になっているので神経使いました。
見えているよりもさらに下まで雪渓が続いているので、そこそこ距離もあります。
こうして雪渓を下りきって樹林帯を抜けると、一転して穏やかな湿原に到着。
ここが熊沢田代。
実は今日の登山で尾瀬ヶ原よりも気に入ったのがこの熊沢田代でした。
ここにもワタスゲがモリモリ咲いていて、そこから眺める燧ヶ岳がまた素晴らしかったです。
さらに傍らにはチングルマの群生もありました。
尾瀬ヶ原では見なかったので、チングルマに出会えただけでもこのルートを歩いた甲斐があります。
毎年この花を見ると、いよいよ夏山到来って感じがするんだな。
美しい池も点在していて、空を映し出すブルーな景色が最高でした。
緊張感強いられた雪渓下り、その先に突然広がる穏やかな湿原風景というのもあってオアシスにさえ感じた熊沢田代。
熊沢田代は強くお勧めしておきます。
ワタスゲロードの木道を行く。
前からこのブログでも語っていますが、こういう横に広くて開放感ある道がとても好きなんです。
スタートは群馬県でしたが、もうここは福島県。東北の山の雰囲気をとても感じます。
立ち去るのが惜しいくらいの素敵な空間でした。
この時間、他に誰もいなくて尾瀬とは思えない静けさ。それも良かったです。
ここから一度樹林帯に入りますが、右下には再び別の湿原が見えました。
次に向かうのがあちら。
樹林帯は熱帯雨林のような暑さでしたが、湿原に出ると吹く風が心地よい。
標高を下げて行くとシャクナゲも咲いてました。
2つ目の湿原に到着。
こちらが広沢田代。例によってワタスゲの群生が広がっていましたが、ここまで来ると若干見飽きてる自分がいるから恐ろしい。
ワタスゲずくしのルートでございました。
登山口までの道はぬかるみよりも岩場が多めで、これはこれでまた歩きづらかったです。
雪渓やここら辺の下りで変に力んだからなのか、翌日以降の筋肉痛がひどいことになりました。このブログを書いている今現在も足がプルプルです。
こうして御池登山口まで下山完了。鳩待峠から御池まで、無事に歩き通せました。
左に見える建物が御池ロッジ、右の建物が山の駅・御池で売店や食事ができます。
バスの時間まで1時間以上あったので、土日限定のカツカレーを頂く。
揚げたてご用意するので15分くらいかかりますと言われて出てきた一品、美味しゅうございました。
御池から路線バスに乗って会津田島駅へ。高速バスタイプの座席で乗客は7割ほどでした。
2時間ほどの乗車時間でしたが、座って早々爆睡したので道中の記憶はほとんどありません。
会津田島駅から特急リバティに乗って東京へと帰りましたとさ。
初夏の尾瀬へ湿原ハイキングと燧ヶ岳登山。
お目当てのワタスゲはもう本当に素晴らしかったです。当たり年というだけあって、凄まじいほどの群生が広がっていました。
尾瀬ヶ原も良かったですが、個人的には熊沢田代がとても気に入りました。
ここはぜひともまた行きたいです。
【日程】
2025年6月22日
【コースタイム】
5:50 鳩待峠
6:40 山ノ鼻
6:50 尾瀬ヶ原
8:30 龍宮小屋
9:00 見晴
11:15 燧ヶ岳(柴安嵓)
11:45 燧ヶ岳(俎嵓)
12:40 熊沢田代
13:30 広沢田代
14:20 御池登山口
王子駅近くの飛鳥山公園にあるアジサイの名所「飛鳥の小径」へ行ってきました。
線路沿いに咲く約1300株ほどの紫陽花がちょうど見ごろを迎えていて、満開のアジサイロードが素晴らしかったです。
六義園や小石川後楽園の庭園散策も楽しめて、なかなか面白い街中トレッキングでした。
関東が梅雨入りして最初の週末。
案の定、天気がよろしくないとです。曇り空ならいざ知らず、雨が降ってまで登山をする気はないので今回は街中散歩。
都内の山を調べていると東京百名山の1つに飛鳥山というのを発見。標高25mという超低山ですが、ここは何やら都内有数の紫陽花の名所であり、しかもちょうど見ごろを迎えているらしい。
そんなわけで、行ってきました。
飛鳥山の最寄りは王子駅。こんな街中に山があるのか、というくらいザ・都会な風景です。
ここから本日の街中ハイキングがスタート。
まず駅前にあったのが音無親水公園。
歴史を感じられる木造の橋が架かっていたりと雰囲気良かったです。春は桜、秋は紅葉の名所のようで、スタート早々高いポテンシャルを感じる観光スポットに出会えました。
音無親水公園の隣が王子神社。
登山装備など何一つ持っていないお手軽ハイキングですが、本日歩く距離は20km弱とまぁまぁなトレイル。安全祈願もかねて参拝しておきます。
無事に怪我なく歩けますように。そして、どうか終わるまで雨が降りませんように(※昼から雨予報)
王子神社から道路を挟んで向かいにあるのが飛鳥山公園。
ここら一帯が緑地帯になっていて、この公園内にお目当てのピークがあります。
こちらが飛鳥山。
公園内の西側に最高地点の標識がしっかりと用意されてました。標高25.4mで、一応ヤマップやヤマレコでも山頂という扱いになっています。
そして、東京百名山の1つでもあるブランド力も備えた山。
早々に登頂は果たしましたが、本日のメインは飛鳥山公園を線路側に下りたところにある「飛鳥の小径」。
ここが都内でも有数のアジサイの名所になっています。
「飛鳥の小径」のあじさい風景。
道脇に色とりどりの紫陽花が所狭しと咲いていて、なかなかの見応えです。
ちょうど満開と言う開花状況で、まさに見ごろを迎えていました。
こんな感じで、本当に線路のすぐ脇。
小径という名の通り細い道で、その片側にアジサイが咲き誇っています。
その数、約1300株とのこと。
カラフルなあじさいロードが500m近く続いています。
道幅が狭いのでゆっくり見たければ朝の早い時間帯に来るのが良いかもしれません。9時ごろに行きましたが、まだこの時間帯だと比較的空いていました。
こういうまん丸ではない、ツンツンしたタイプのあじさいもスタイリッシュでいいですね。
ガクアジサイというらしい。
あじさいの群生広がる飛鳥の小径。
とても綺麗で見応えあったので、行って戻っての往復で楽しませてもらいました。
王子駅からもすぐなので、良ければ行ってみてください。
飛鳥山公園から本郷通り沿いを進むこと1時間。次にやってきたのが特別名勝・六義園。
都内有数の日本庭園で桜や紅葉の名所としても知られています。
久しぶりに中に入ってみました。入園料は300円。
六義園もあじさいが見ごろを迎えていましたが、あじさいはもうお腹いっぱいなので軽く見て庭園内部へ。
この中に入るのは桜のライトアップで訪れて以来。日中の明るいうちに来るのは今回が初めてです。
こちらが六義園の庭園風景。
中心に大きな池があり、その周りを芝生や樹林帯が取り囲む自然豊かな庭園です。
庭園内をグルっと1周してみます。
結構広いので、くまなく散策しようと思うと1時間はかかる行程。
こちらは滝見茶屋。
すぐ近くに小川が流れて清涼感ありました。日本茶でもすすりながら団子が食べたくなる雰囲気。
藤代峠からの眺め。
小高い山になっていて、六義園全景を見れるポイントなのでぜひ立ち寄ってみてください。
庭園内は静かな雰囲気ですが俯瞰して見ると高いビルが見えるあたり、やっぱりここは都会だなと気づかされます。
六義園からさらに南下すること1時間、次にたどり着いたのが東京ドーム。
午後からライブイベントということで、結構混んでました。
目的は東京ドームではなく、すぐ隣のこちら「小石川後楽園」。
六義園と似たような日本庭園で、雰囲気も結構被るところがありますがせっかくなので立ち寄っておきます。
こちらも入園料は300円。この値段が絶妙で、まぁ入ってもいいかなという感じ。500円だとたぶん入らなかった。
東門から入るとすぐに池が現れて、その奥に見えるのが唐門。
ここはほんの入り口でしかなく、あの門の奥に庭園が広がっています。
こちらも中心に大きな池が広がる日本庭園。
六義園と非常に雰囲気が似通っているので、2つ合わせて巡ると新鮮味がやや薄れますが、こちらの方が見どころが多くて個人的には好きでした。
屏風岩。
円月橋。
日本各地の景勝を模したものが庭園のあちこちにあります。
琉球山。
こちらの庭園内にもいくつか山があって、その1つの小廬山はヤマップでも山頂扱いされてました。
一番の見どころだったのが、花菖蒲(ハナショウブ)の群生。
ちょうど見ごろを迎えていて、庭園の一画にお花畑が広がっていました。例年、5月下旬から見ごろを迎えるそうです。
この花の存在は知らずにやってきたので、偶然ではありましたがいいもの見れました。
こうして小石川後楽園の観光も終えて、あとは新宿駅まで1時間ほど歩いて本日の街中ハイキングが終了。
終盤小雨に降られたくらいで天気も持ってくれたので良かったです。
あじさいの名所「飛鳥の小径」。
都内有数のアジサイの群生が見れるとのことでしたが、確かに凄かったです。線路わきにびっしりと咲き誇っていました。
梅雨の合間の街中散策の1つとしておすすめです。
【日程】
2025年6月14日
【コースタイム】
8:00 王子駅
8:05 王子神社
8:15 飛鳥山公園
8:20 飛鳥の小径
9:40 六義園
11:10 東京ドーム
11:20 小石川後楽園
13:40 新宿駅
山梨県の滝子山へ寂しょう尾根ルートで登山に行ってきました。
岩場が続くハードなコースでしたが、全体的に道は良く整備されていて、途中には富士山や南アルプス望めるポイントもあってかなり面白かったです。
山頂ではヤマツツジも満開で滝が流れる沢ルートも清涼感ありました。
電車のみのアクセスで笹子駅から直接登れます。
今年も行ってきました、山梨県大月市の秀麗富嶽十二景。
私がこよなく愛する山域で、今回登るのはNo4の滝子山。
その名の通りいくつもの滝が見れる山ですが、今回は初めて「寂しょう尾根」(じゃくしょうおね)という岩稜コースで登ってみました。一応バリエーションルートになっていますが、登っている人は結構多くて、道も全体的に良く整備されていた印象です。
滝子山~大谷ヶ丸~コンドウ丸というコースで笹子駅から周回してきました。
そんなわけでJR中央本線の笹子駅。
秀麗富嶽十二景登山ではお馴染みの駅で、ここからは今回登る滝子山の他にも笹子雁ヶ腹摺山や本社ヶ丸、清八山にアクセス可能です。
山岳部と思われる団体さん含めて、多くの登山者が同タイミングで降りてました。
今回は登山以外にもいくつか目的があって、その1つがこちらの笹子名物・笹子餅「みどりや」。
駅からすぐそばのハイカー御用達のお餅屋さん。朝7時から営業してくれています。
秀麗富嶽十二景の愛好家として、この餅の味を知らないわけにはいかんのよ。
笹子餅を無事にゲット。5個入り600円でした。
登山中の行動食として活躍してもらいます。
甲州街道沿いをしばらく歩いていくと、次に現れるのは笹一酒造。
こちらで日本酒を買って帰るのも今日の目的の1つですが、それは帰りのお楽しみ。さすがに酒瓶を担いで登るわけにもいかんし。
売店でソフトクリームも売られています。
標識に従って登山口までしばしロード歩き。
この標識のデザインは昔から変わらない。秀麗富嶽十二景登山に何度か登っているうちに見慣れたものになってくるはずです。
正面に見えてきた滝子山。
過去2回登っている滝子山ですが、直近登ったのがもう12年も前。そこまでキツかった記憶はないのですが、こうして見ると結構な高低差。
そして、実際すごく辛かったです。これも体力の衰えによる感覚の違いか……。
こちらの熊よけゲートを開けて中へ。
今回は一応バリエーションルートということで念のため熊鈴も装着しておきます。
寂しょう尾根ルートで登る場合、ゲートから少し歩いたこちらの分岐を右へ行きます。
林道をそのまま直進すると沢ルートの道証地蔵登山口に行くのでお間違いなきよう。
分岐の標識に書かれていたのがこちら。
寂しょう尾根ルートは急峻で岩場も多いから気を付けてね、と。
先に言っておくと、岩場自体は終盤に部分的に出てくる程度で全体の割合としては少なめ。登る分には難しいところもそれほどなかったです。
技術的な難易度よりも体力が求められる感じで、山頂までほぼ一直線の登りが続きます。最後の方は息も絶え絶えで半泣き状態でした。。。
いざ、寂しょう尾根ルートへ。
と言っても、序盤はごく普通の登山道。道も良く整備されていて、迷うような心配もありません。
尾根に出たところで鉄塔の休憩ポイント。
ここから山頂まで、ひたすら尾根伝いの登り坂が続きます。
この先もしばらくは一般ルートと何ら変わらない整備された道。
私の持っている山と高原地図は2012年版で、その地図では確かに破線ルートになっているんですが、昔からそれなりに登る人はいたんでしょうか。
特に最近は滝子山登山レポでもこのルートを歩く人が多いので、準一般ルートに格上げになっている感があります。
しばらく登ると林道と交錯。
ここは右に行くとすぐに登山道への入り口があります。写真の右端に小さくピンクテープが見えているところがそれ。
その後も新緑が綺麗な穏やかな森のハイキング。
はて、これが危険とされる尾根ルートなのかと思いながら歩みを進めると……
中盤あたりで岩が出てきて、少しずつその片鱗を見せ始める。
それでも、ここら辺はまだ普通。写真を見てもらうとわかる通り、常に前後に人がいる感じで、歩いている人は多かったです。
岩場エリアが登場するのは終盤に差し掛かったあたり。
あたり一面がゴツゴツした岩だらけになり、それをよじ登るように登って行きます。
途中には大木が浮遊するというイリュージョンを見せつけてくる寂しょう尾根。
なるほど、これは確かに危険な香りがするぞ。
部分的に痩せ尾根の岩稜ポイントもあって、そこら辺がやや要注意でした。
しかも、ここまでの登りが結構きつくて、体力的にかなり消耗してのこの岩場。
脚がプルプル言い始めてもおかしくない状況なので、一層慎重に進みましょう。私はここ2週間ほどがお手軽ハイキングだったもんで、かなりしんどい思いしながら登ってました。
岩場をひたすら登って行く。
技術的に難しいところはほとんどないですが、高低差があるのでとにかく疲れる。そして周りの人たちのペースも速い。強者だらけじゃないかっ!
難しいところはないと言っちゃってますが、ここを下れって言われたら話は別。たぶん自分のへっぴり腰が大炸裂するであろう厄介な岩場だと思います。
そんな岩との格闘の癒し系がこちらのヤマツツジ。
中腹辺りはもう枯れ落ちていましたが、6月初旬は山頂付近でようやく満開を迎えるころ。
登るにつれてつつじの花もどんどん咲いてきました。
さらに後ろを振り返ると見事な富士山!これぞ秀麗富嶽十二景登山の醍醐味です。
6月上旬にしてなお、山頂部にはほんのりと雪が残っています。
さらに視線を右に向けると南アルプスも見えました。
梅雨入り間近という季節でしたが、この日は貴重な晴天でアルプスや八ヶ岳方面も天気が良かったようです。
その後も岩場コースをひたすら登って行くとイワカガミを発見。
寂しょう尾根ルートはイワカガミが咲くことでも有名で、まだ何輪か残ってくれていました。
ピークは5月なので、この花目的であればもう少し早い時期に登るのが良いかと思います。
岩場を登り続けて、寂しょう尾根の危険個所とされる岩稜エリアを無事に通過。
下山する際はこの標識の先から急な岩場が始まるのでお気を付けください。
岩場エリアが終わって山頂かと思いきや、まだしばらく登りは続きます。
寂しょう尾根、おそらく滝子山の最短ルートで無駄なアップダウンも一切ないのですが、もうヘトヘトです……。こんなに辛かったっけ滝子山、と過去の自分に愚痴言いながら登ってました。
そんな自分に活を入れてくれるのが、やっぱりこちらのつつじ。
山頂に近づくにつれて群生ポイントが増えてきて、特に山頂直下は山のいたるところで真っ赤な花が咲き乱れていました。
こうしてフラフラになりながらも、ようやく山頂に到着。
や、やったぞ……久しぶりだな滝子山。
12年ぶり3回目の滝子山。標高1620m、秀麗富嶽十二景の四番山頂です。
山頂からはご褒美とばかりに富士山とヤマツツジの美しいコラボが炸裂!これはもう見事としか言いようがない景色でした。
5月下旬から6月上旬にかけて、ツツジの開花が山頂まで来た時にだけ見れる絶景。
疲れも吹っ飛ぶくらい華やかな景色でした。
これを見れただけでも、頑張って登った甲斐があったってもんです。
北側を望むとさらに高い山が2つ。右が雁ヶ腹摺山、左が黒岳あたりかな。
秀麗富嶽十二景を全て登りきったのはもう10年以上前ですが、その全てを電車・バスの公共交通利用で行った身としては、一番アクセス難だったのが雁ヶ腹摺山。
他のピークはすでに2巡以上しているところがほとんどですが、あの雁ヶ腹摺山とその近くの姥子山については最初に登ったっきりです。秀麗富嶽十二景の第2章を終わらせるためには、あの山にも再訪せねばならぬ。
が、その体力が今あるかはわからない……
正面に富士山を見据えながらしばし休憩。
思っていた以上に天気が良くて日差しが強烈。尾根を登っている間はそれなりに風が吹いて涼しかったですが、山頂はとても暑かったです。
暑いと食欲がなくなるのは昔からで、どうにかしたいけどどうにもできない部分。この日も半ば無理やりサンドイッチを胃に放り込みました。
山頂ではミツバツツジも咲いて、紫の花と富士山のコラボも絶妙でした。
おそらく1週間前くらいがミツバツツジのピークだったと思いますが、こうして咲き残ってくれてるだけで有難かったです。
滝子山の山頂ってこんなにつつじに囲まれている場所だったんですね。
休んでいるうちに続々と登山者が登頂する中、みんなで富士山の撮影大会開催。
真っ赤なつつじと富士山の絵は本当に見事でした。良いタイミングで登りに来れて満足です。
山頂も混んできたので少し休んでから下山開始。
すぐに分岐があって直進すれば初狩駅へ下山するルートですが、ここは左に折れて鎮西ヶ池方面へと向かいます。
こちらの白縫神社の社があるところが鎮西ヶ池。
写真右の方の足元に小さな池があるのですが、確かにゲコゲコ鳴くカエルの声が聞こえてました。
池の周りに綺麗に咲いていたのがこちらのクリンソウ。
この花の存在は事前に知らなったので、群生を見たときにはビックリしました。
つつじのシーズンと開花時期が重なるようなので、ぜひこの花も見てみてください。
そこからしばらく下ると大谷ヶ丸への分岐点に到着。
山頂から緩やかな下り坂で疲れもある程度緩和して、ここらで食欲が復活してきました。
そんなわけで、ここで満を持して笹子餅の登場。
笹子駅前で買ったご当地アイテム。
水分をそれなりに持っていかれましたが、なるほど確かに美味しかったです。登山中のあんこはやっぱり心強い味方ですね。
笹子餅を3つ食して大谷ヶ丸までの道のりを頑張ります。
ここに関しても過去に一度歩いたことがあるのですが、道中はほとんど覚えてなかったです。
基本的に山頂直下までは緩やかで歩きやすいのですが、落ち葉フカフカで部分的に迷いやすい箇所があったのでお気を付けください。
こうして1時間ほど歩いて大谷ヶ丸に登頂。新緑とツツジの二刀流で出迎えてくれました。
滝子山に比べるとずいぶん静かな登山道で、途中で出会ったのも2人だけです。
ここからは曲り沢峠方面へ下山していきます。
大谷ヶ丸山頂あたりもツツジが綺麗に咲いてました。
このルート、つつじの群生ポイントが本当に多かったです。
ここから先はひたすら下り坂。
道も緩やかで歩きやすく、今日一番気持ち良くハイキングできたところです。
新緑の緑がまた心地よい景色。
途中には畑のような広場もあったり。
展望こそあまり開けないですが、日差しが降り注いで全体的に明るい登山道でした。
しばらく下るとコンドウ丸に到着。
ここは初めて登頂した山で、周囲展望はないですが立派な標識は用意されていました。
さらに下って曲り沢峠に到着。
ここを直進すれば大鹿山~笹子雁ヶ腹摺山方面へ行けますが、さすがにもう疲れたのでここで笹子駅方面のルートへ行きます。
しばらく平坦なトラバース路を行くと滝子山の登山道と合流。
つづら折りの坂を下ると、やがてこのルートの醍醐味ともいえる場所に出ます。
それがこちらの沢沿いの道。
大小いくつもの滝が流れていて、非常に清涼感にあふれた空間。マイナスイオン全開で、特にこういう暑い季節にはピッタリです。
滝子山の代名詞ともいえるこの沢ルート、涼しげでとても心地よかったです。
過去2回は登りで利用しましたが、下山でのんびり歩くのもいいですね。特に気温も上がってきたので、オアシスのようにさえ感じた道でした。
その後、道証地蔵登山口まで下山して、あとはひたすら林道を下って行きます。
この林道歩きがまぁ長くて、先ほどの沢沿いから一転して暑さとの闘いでした。
熊ゲートを過ぎて街中へ下山。
こういう山の麓ののどかな風景も好きです。
駅に向かう途中で立ち寄ったのが、忘れてはならない笹一酒造。
蔵元直売所で、ここでは珍しく日本酒とワインが製造されているようです。
多種多様なお酒が並んでいる中で、夏季限定の笹一があったのでこちらを戦利品として購入。
これを書いている段階では、冷蔵庫で冷やしているところ。飲むのが楽しみです。
さらにここの名物の1つが笹一吟醸ソフトクリーム。
火照った身体にソフトクリームが身に染みて美味しかったです。お酒を飲まない方も、ソフトクリームを食べにぜひ立ち寄ってみてください。
こうして笹子駅まで戻って本日の行程が終了。駅から直接登って下りてこれるアクセスの良さはやっぱり素敵です。
今年最初の秀麗富嶽十二景登山でした。
初めて歩いた滝子山・寂しょう尾根ルート。
山頂で見た満開のつつじと富士山の景色を含めて、変化に富んだコースは非常に面白かったです。
登りに行く際はお餅に地酒と、ご当地グルメも合わせて楽しんでみてください。
【日程】
2025年6月7日
【コースタイム】
7:30 笹子駅
8:15 寂しょう尾根ルート登山口
10:20 滝子山
11:35 大谷ヶ丸
12:10 コンドウ丸
13:15 道証地蔵登山口
14:00 笹一酒造
14:20 笹子駅
都心に散らばる多摩100山の5座を小沢城址〜ありがた山〜天王森公園〜大松山〜高幡不動尊というルートで駅からハイキングに行ってきました。
梅雨入り前の春の季節、あじさいが咲く街中トレイルは距離が長くて歩き応えありましたが、色々と見どころも多くて面白かったです。
なかなかすっきり晴れてくれない今日この頃。
梅雨間近ということで仕方ない部分もありますが、今週末も山の方の天気があまり良くなさそう。そんな時こそ街中トレイルということで、都内近郊の山々を巡り歩いてきました。
今回は「多摩100山」というリストに選定されている小沢城址(天神山)、ありがた山、天王森公園、大松山、高幡山(愛宕山)の計5つ。いずれも200m未満の低山ですが、すべて繋げると距離20km超え。
なかなか疲れました。
スタートに選んだのは京王よみうりランド駅。
ここが最初に登る小沢城址(天神山)、ありがた山の最寄り駅になります。
都内に長らく住んでいながら、よみうりランドって実は一度も行ったことがありません。この駅も初めて降りました。
ここから本日のハイキング開始。高幡不動駅までの約20kmの間に、いくつものピークを踏んで行きます。
まずは小沢城址へ向かうべく、駅前の坂を道なりに登って行きます。
道がカーブに差し掛かったあたりの、こちらが小沢城址の入口。
駅から5分もかかりませんでした。
入口こそ茂みっぽい感じに見えましたが、入ってみたら良く整備された道が続いています。
部分的に切通しのように削られた山肌も現れたり、見た目は立派な登山道。
ここら辺一帯は緑地公園になっていて、緑豊かな森が広がっています。
これだけ切り取ると都心とは思えない大自然に見えますが、実際はすぐ横が読売ジャイアンツ球場で、何かイベントをやっているのか場内アナウンスがワイワイ聞こえてました。
少し登ったところにあったのが小沢城址の石碑。
ここが本日最初のピーク。YAMAP上では小沢峰という名の山頂でした。
さらに奥が続いていたので進んでみます。
朝早かったからなのか、誰も歩いていませんでしたがハイキングコースとして公園内は良く整備されていました。
先ほどの場所から徒歩5分ほどで浅間山に到着。
ここが2つ目のピークで山頂にはしっかりと標識が用意されていました。
こちらの山頂からは展望も開けていて、都心方面を一望できます。
雲ってはいるものの、雨上がりで視界は良好。遠くの高層ビル群も良く見えました。
その中にひときわ存在感を放っていたのが東京スカイツリー。
この距離からでもよく分かります。
左の高層ビル群が新宿で、右が六本木あたりかな。
そして足元にあったのがこちらのお地蔵様が描かれた小さい石。
これは高尾界隈でよく見るやつじゃないか。非常に似てますが、同じ人が書いているのでしょうか。
小沢城址公園を一回りしていったん駅まで戻ります。
次に向かうありがた山も京王よみうりランド駅から徒歩5分ほどの距離。かなりの駅チカ物件です。
ありがた山に向かう途中にあったのが妙覚寺。
駅から徒歩3分ほどのところにあるお寺ですが、6月ごろに訪れるのであればここはぜひ立ち寄ってほしいところです。
妙覚寺に吸い込まれるように入って行ったのは、この石段のあじさいロードに誘われて。
カラフルな紫陽花の花がちょうど満開で周囲を彩っていました。
期せずして出会えたあじさい寺。今日訪れた観光スポットの中でも特に満足度高かったです。
その妙覚寺のすぐ隣にあるのがありがた山。
こちらの標識に従って墓地方面へ進んで行きます。
ありがた山の斜面の一部は開発中らしく、削られた更地に不思議な形の石柱がたくさん立っていました。
墓地の脇を登って行ったこちらがありがた山の山頂。
山頂にもどことなく神秘的な石柱が置かれていました。
標識らしきものは見つからなかったですが、この山の特筆すべきが山頂直下に広がる無数の仏様。
こちらがありがた山石仏群。
ずらっとあたり一面に石仏が安置された摩訶不思議な光景。
実はここに向かう時に「石仏群ってこの道であってますか?」と聞かれたんですが、この存在を知らなかったので「ごめんなさい、わからないです」と答えてしまったんですが、なるほどこのことだったのか。
なかなか特異な景観が広がっているので、ここもぜひ立ち寄ってほしいところです。
ありがた山から下りているときに見えたよみうりランドのゴンドラ。
京王よみうりランド駅から遊園地まで結んでいるそうで、こんな街中にゴンドラがあるっていうのも、何だか奇妙な感じでした。
次に目指すのは天王森公園ですが、そこまではしばしのロード歩き。
稲城市の街中を西に向かって歩いていくのですが、道中に梨の畑がたくさんありました。知らなかったんですが、稲城市は都内最大級の梨の生産地なんですってね。
販売所もいくつかありましたが、あいにく今は梨のシーズン外。
さらに進んで稲城中央公園に到着。奥に見える大きな橋はくじら橋。
総合グラウンドや体育館などがある大型公園です。
こちらは若葉台公園の円形広場。
幹線道路わきに大型公園やゴルフ場があって、都会でありながらも緑が多い今日のトレイル。
そして、曇りの予報だったのにガッツリ晴れてきて気温も上昇。こういう時、街中トレッキングならコンビニ、自販機など補給ポイントがたくさんあるから気楽です。
こんな良い天気なら山に行けたんじゃないかと思いつつも、ひたすら歩いて八坂神社に到着。
ここらが天王森公園で、神社の鳥居の階段の先に山頂があります。
こちらが天王森公園の山頂。標識に書かれていますが、ここが多摩市最高地点だそうです。
標高は161m、しっかりと三角点も用意されていました。
ここら辺は多摩丘陵地帯で、街中を歩いていても意外とアップダウンがあります。
丘の上からは眺めも良くて、高尾や丹沢方面の山を見渡せるポイントも多かったです。
15分ほど歩くと都立桜ヶ丘公園に到着。
この奥にも多摩100山に選定されているピークがあります。
しばらく進むと見えてきたのが、こちらのギリシャの神殿を彷彿とさせる建物。
旧多摩聖蹟記念館だそうです。
中には馬に乗った明治天皇の銅像がありました。
一応、GPSを見たらこの記念館のあたりが大松山のピークだったので、この明治天皇様を登頂の証としておきました。
すぐ横に広い芝生エリアとベンチがあったので、ここで軽く休憩。
地面が固いからか、アスファルトジャングルのロード歩きは結構足に来ますね。京王よみうりランド駅からだいぶ歩いてきましたが、今日のルート上ではここがちょうど中間点くらい。
残り半分、頑張ります。
公園内にはいくつかルートがありましたが、西の方へ下山できそうな道を下って行きました。
その後は再び長いロード歩き。
鎌倉街道を進みつつ、多摩動物公園の方へ進んで行きます。ここら辺はもうざっくり方向だけ決めて適当に進んでいる感じ。
多摩モノレールが見えてきたら、線路に沿って北へ進んで行きます。
奥多摩登山で立川から青梅線に乗り換える際、「次は立川。青梅線、南武線、多摩モノレール線はお乗り換えください」というアナウンスで名前はよく耳にしてましたが、実物を見るのはこれが初めてでした。
さらに進んで多摩立陵トンネルをくぐって行きます。
3つ入口がありますが、真ん中は多摩モノレール用。ここからゴールの高幡不動まで、ひたすら多摩モノレールと並走する形になります。
トンネルを抜けた先にあったのが多摩動物公園。
ここは確か小学校の遠足で来たことがあります。懐かしさを感じないくらいほとんど忘れてましたが、こうして今なお健在というのはどこか嬉しいものがあります。
この辺りだと、子どもの頃によく遊びに行ってたのが多摩テックという遊園地。
今はもうない多摩テック。懐かしいなぁ。
高幡不動駅が近づいてきたあたりで、住宅脇の入り口から入山。
こちらが多摩丘陵自然公園で、この階段を登った先に本日最後のピークが待っています。
意外としっかり登るタイプの階段。
途中にはたくさんの石仏が祀られていましたが、これは麓の高幡不動尊の山内八十八箇所巡礼コース。
登っている人も多かったです。
登りきったところが山頂。
標識は特に見当たりませんでしたが、YAMAPだと愛宕山、ヤマレコだと高幡山となってました。
山頂からの展望もまぁまぁ開けています。
標高こそ大してないですが、すでに20km近く歩いてきたのでだいぶ足が悲鳴を上げてました。
山から下りたところが高幡不動尊なんですが、ここは紫陽花の名所として知られていて、ちょうどこの日(6月1日)からあじさい祭りが始まっていました。
それもあって結構な人が訪れていたのかもしれません。かくいう私も、今日の街中ハイキングをしようと思った時に真っ先に浮かんだのが高幡不動のあじさい。どこから歩き始めるか考えた結果、京王よみうりランド駅をスタートにして遥々やってきた感じです。
山の斜面の至る所にあじさいの花。
綺麗ではありましたが、開花状況としてはまだ3分咲きくらい。満開まではあと1週間ほどはかかりそうなので見ごろはこれからです。
良ければ行ってみてください。
高幡不動尊に下山。まず目を引いたのがこちらの五重塔。
高幡不動尊金剛寺、思っていた以上に広い境内でした。
奥殿や不動堂など。
あじさい祭り開催中ということで出店も出て、観光客もたくさん訪れていました。
傍らにいたのが、こちらのにこにこ地蔵。
高尾山山頂のおそうじ小僧と非常によく似ておる。ツルツル頭をペチペチしたくなりますが、罰当たりなので自重します。
仁王門と五重塔。
あじさいまつりはまだまだこれからが本番なので、翌週以降も結構な賑わいになりそうです。
こうして高幡不動駅まで歩いて本日の街中トレッキングが終了。
京王よみうりランド駅から何駅分歩いたのかわからないですが、結構な距離でヘトヘトになりました。
梅雨間近の季節に多摩100山ハイキング。アジサイの名所は最後の高幡不動尊ですが、開花状況としては序盤の妙覚寺の方が満開で綺麗でした。
他にもありがた山の石仏群だったり大松山の神殿風の建物だったり。都会の風景と自然が調和して色々と面白いものが見れました。
多摩丘陵トレイル、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年6月1日
【コースタイム】
7:40 京王よみうりランド駅
7:55 小沢城址
8:35 ありがた山
10:20 天王森公園
10:40 大松山(都立桜ヶ丘公園)
12:25 多摩動物公園
13:00 高幡不動尊
13:20 高幡不動駅
藤野駅〜イタドリ沢の頭〜吉野矢ノ音〜孫山〜相模湖駅というルートで駅から登山に行ってきました。
藤野15名山の矢ノ音登頂が目的でしたが、登山道全体を通して歩きやすくて日帰りハイキングとしてはちょうど良いコースでした。高尾山にもほど近い山域ながら、人も少なくて静かな山歩きを楽しめます。
麓の与瀬神社が独特の雰囲気あって展望台からの相模湖の眺めも良かったので、ぜひ合わせて立ち寄ってみてください。
藤野15名山。
高尾山界隈の藤野町(現相模原市)に散らばる15の名山で、有名な陣馬山や生藤山もその1つ。
現在、12座まで登っていて近々コンプリートを狙っているカテゴリでございます。
今回は残り3つの内の1つ、矢ノ音(やのね)を目指して行ってきました。
JR中央本線に乗って藤野駅で下車。
今回は藤野駅~矢ノ音~相模湖駅というルートで行ってきます。
ここもまた駅から駅へ、電車のみのアクセスで登れる素敵な山ですよ。
藤野のシンボルと言えば、やっぱりこちらの「緑のラブレター」。
芸術の町・藤野の代表的なオブジェで、藤野駅や中央道から見えるので目にしたことがある人も多いはず。
今回はラブレター方面ではなく北側の高尾寄りの山になるので、駅から左手に進んで踏切を渡って行きます。
この日の天気予報は曇りのち雨。こんな天気でも、朝の電車は登山客で混んでいて藤野駅で降りた人も結構いました。
踏切を越えたらこちらのトンネルを進んで行きます。
意外と交通量が多いので、通過の際は車にお気を付けください。
トンネルを出て少し進むと、右手に歩行者用の階段が見えてくるのでそちらを下って行きます。
(写真の黄色い看板があるところ)
静かな集落の中をしばし進む。
今日の登山に関しては、天気は完全に諦めていて下山するまで雨が降らなければいいな、くらいの感覚。
そうまでして登りに来たのは、ここ最近仕事で色々ありすぎてもうストレスが……、と語り出すと止まらなくなりそうなので自重しますが、山を歩けてリフレッシュできればそれで万々歳。
道路わきのこちらが登山口。
藤野駅からここまで道中に道案内の標識はなかったですが、徒歩15分くらいなのでそこまで距離はないです。
前後見渡してもハイカーらしき人は誰もいませんでした。
誰もいない登山道を黙々と登って行きます。
急登と呼べるところはほとんどなくて、単調な登り坂がしばらく続く感じ。
矢ノ音の魅力を語るのは少し難しい。山頂から展望があるわけでもなく、花や紅葉の名所というわけでもない。
だから晴れていなくてもあまり気にならないこういう日を選んだわけですが、序盤は探してみれば花もポツポツ咲いていました。
終わってみれば総じて「花もねぇ、眺めもねぇ、人もそれほど歩いてねぇ」でしたが。
展望については最初と最後、登山口付近で開ける感じです。
こちらの入り口あたりからは山の中に走る中央高速道路が見えただけですが、下山口の方では相模湖を一望できる展望台が用意されているので、それを最後の楽しみにして歩きましょう。
道なりに登って行くと、本日最初のピーク「大沢の頭」に到着。標高は477m。
途中、すれ違った登山者は2人だけで静かな道でした。
大沢の頭から傾斜はさらに緩やかになって、非常に歩きやすい道が続きます。
ここら辺でトレランをしていた方とすれ違いましたが、それ以降は矢ノ音山頂まで誰とも会いませんでした。
一応、山域としては高尾山界隈で、この道も裏高尾縦走路の明王峠~陣馬山へと続いているのですが、ややマイナールートなんですかね。
少し先へ行くと次なるピーク、イタドリ沢の頭に到着。展望はないですが、立派な標識が用意されていました。
イタドリって漢字で書くと虎枝なんですね。絶対に読めないです。山の漢字はやっぱり難しいわ……
そこから少し先へ進むと分岐に到着。
矢ノ音へ登る場合はここは左です。右に行く標識には奈良本と書かれていましたが、そちらではないのでご注意ください。
間違って右に進んで危うく下山しそうになったのが私です。
その後も静かで緩やかなハイキングコースが続きます。
幸い、この日は気温も低めで暑くもなく寒くもなく、低山ハイクにはベストな環境でした。新緑が美しく、虫の類も全然いなくてストレスフリーな登山を楽しめてます。
次なる分岐はこちら。矢ノ音山頂に行く場合は右です。
左は巻き道で明王峠~陣馬山へと続いています。
分岐から少し登ると開けた広場に到着。ここが吉野矢ノ音の山頂。
標識にも書かれていますが、ここは藤野15名山の1つに選定されているピークです。
これで残すところあと2つとなりました。
矢ノ音からは大平小屋と書かれた方へ下って行きます。
入口辺りがやや藪っぽくなっていますが、少し先へ行けば道も明瞭なので特に問題ありません。
ただ、山頂直下のこの下りがやや急斜面なのでご注意ください。
今日のルートでは一番斜度がキツイ箇所でした。
下ったところが大平小屋。
小屋となっていますが、ベンチが置かれただけの無人の休憩所でトイレなども特にありません。
そこから先、しばらくはフラットな縦走路。
こういう道はいかにも高尾界隈らしいです。
途中、大明神山というピークがあったので寄り道。
正規ルートから少し外れたところにある山でしたが、山頂の標識は小さいながらもしっかりと用意されていました。
緩やかなハイキングコースを進みつつ、最後に一登りしたところにあったのが孫山。
「まごやま」という読み方で良いのかな。
ここも残念ながら展望はなし。結果、今日登ってきたピークに眺めの良かったところは……ありませんでした!
足元の三角点にも山頂標識がありました。
何やらイラストも描かれていましたが、これはいったい何だろうか……。
孫山からは与瀬神社方面へ下山していきます。
最後まで静かな登山道で、この日すれ違った人は10人にも満たなかったです。ネームバリューのある山と言うわけでもないので、高尾界隈でも歩く人が少ないコースなのかもしれません。
下って行く途中、一ヶ所展望台のように開けている箇所があります。
5月のこの時期は葉が生い茂って見れる範囲が限られていますが、眼下に広がる相模湖を見渡せました。
さらに下って行くと与瀬神社に到着。
山の中にある無人の神社でしたが、思っていたよりも境内が広くて立派な神社です。
本殿も大きくて厳かな雰囲気。
正式には與瀬神社と書くそうで、これまた難しい漢字が出てきました。与の旧字らしいです。
勉強になります。
本殿へ続く参道も立派。
参拝客など誰もいなかったですが、独特の雰囲気があってこういうところは結構好きです。スピリチュアルというか心が落ち着く感じ。
実際のところ、すぐ近くに中央道が走っているので車の音はバンバン聞こえてますが、それでもここは立ち寄ってみてほしいです。
与瀬神社の鳥居。
今回とは逆ルートで歩く場合は、こちらの鳥居が登山道への入り口となります。
鳥居を出てすぐのところに展望台という標識を見つけたので、そちらに行ってみることにしました。
慈眼寺供養塔、相模湖一望の絶景と書かれているじゃないかっ!
こちらが展望台からの眺め。
ほとんど街中に近いですが、少し高台になっているので確かに相模湖を一望できました。
正面に見えている山々は、2ヶ月前に登った日連アルプス。
歩いた軌跡がティラノサウルスになるという面白いコースで、手前の半島部分が青田山。
ティラノサウルスの頭の部分です。
日連アルプスにも藤野15名山がいくつか含まれているので、良ければ登ってみてください。
展望台にあった摩訶不思議な球体。そして土台部分には虎の置物。
天災地変の鎮まりを祈念する供養塔だそうです。
中央道をまたぐレッドカーペットが敷かれた陸橋を渡って反対側へ。歩行者専用の陸橋にしてはなかなか見ない横幅。
階段を下って左に進んで行けば5分ほどで相模湖駅に着きます。
こうして相模湖駅まで歩いて本日の登山が終了。
時刻は11時前。午前中で完結するお手軽半日ハイキングでした。雨が降る前に終えられて良かったです。
高尾山界隈にありながらも、静かな登山が楽しめる矢ノ音。
展望はそこまでないですが、駅から直接登れるアクセスの良さとフラットで歩きやすい縦走路が心地良かったです。これでまた1週間は頑張れそう。
藤野15名山もこれで残り2つとなりました。来年あたりには完登したい!
【日程】
2025年5月24日
【コースタイム】
7:40 藤野駅
8:30 大沢の頭
8:40 イタドリ沢の頭
9:10 吉野矢ノ音
9:50 孫山
10:30 与瀬神社
10:50 相模湖駅
奥武蔵の蕨山~有間山へ春の登山に行ってきました。
お目当ては5月に咲くシロヤシオ。蕨山にも群生地があるということでしたが、有間山~タタラノ頭にかけての稜線が特に綺麗で見ごたえありました。
名郷バス停から周回コースで歩くことができます。
今回は奥武蔵・秩父界隈の蕨山(わらびやま)へ。
蕨山と言えばアカヤシオが有名で自分も9年前に一度登りに行ってますが、調べて見るとシロヤシオの名所でもあるそうで。
さらに、すぐ近くの有間山の稜線にも群生地があるとのことなので、今回は名郷バス停から蕨山~有間山を周回するコースで行ってきました。
飯能駅の3番乗り場から名郷行きのバスに乗車します。
7時発の始発便はそれなりに乗客がいましたが、ぎゅうぎゅう詰めと言うほどではなかったです。蕨山はアカヤシオが超有名なので、おそらく3月の方が混んでいると思います。
1時間ほどの乗車時間で名郷バス停に到着。終点まで乗っていたのは20人ほどで、半分くらいは途中のさわらびの湯で下車していました。棒ノ折山に登るんでしょうね。
バス停は広くてベンチがあるほか、脇には小さいですがトイレも用意されています。
身支度を整えて出発。
蕨山登山口へと続く林道を歩いていきます。「今日はいい天気だね~」と地元の方が声をかけてくれて「そうっすね!」と元気よく答えましたが、この数時間後、稜線では真っ白なガスに包まれましたとさ。
実際、この日は事前の天気予報もそこまで良くはなかったので、今日はシロヤシオが見れたら御の字という心持ちです。
15分ほど歩いたこちらが登山口。右の道から入って行きます。
バス停から登山道までの距離が短いのが蕨山の良いところ。
……なんですが、登山道に入ったとたんに牙を剥きます。
いきなりの急登。これが尾根に出るまで長いこと続きます。
蕨山は9年ぶりなのでもう登山道の詳細なんて全然記憶になかったですが、急登が続くというのは何となく覚えてました。
尾根に出るといったん傾斜が緩やかになるものの、すぐに登り坂が待っています。
蕨山は山頂までひたすら登らされるという心づもりで臨むべし。
中盤あたりから岩場も出てきて、ロープが垂らされている箇所もあります。
ここら辺の登りはもちろん疲れますが、下りの方が神経使うところかもしれません。
時折出てくるこんな道が天国に感じます。
ここ最近の登山では毎回感じるところですが、新緑のフレッシュグリーンが本当に綺麗。
蕨山はつつじの山。
特に3月のアカヤシオの名所として有名です。さすがにこの時期はアカヤシオは見れないですが、道中にはヤマツツジもたくさん咲いてました。
被写体がいないので傾斜がわかりづらいですが、ガッツリ登り坂です。
この日は曇っていたので日差しは弱かったですが、それでも気温は高めで、もうここら辺は汗だくでしたよ。毛穴という毛穴から噴き出る感じ。
さらに登るとミツバツツジの群生も出てきました。
事前の予習では蕨山山頂までの急登にシロヤシオが咲いているという情報を見たのですが、前日の雨で散ってしまったのか、登山道付近では花は見当たりませんでした。
お目当てのシロヤシオには出会えずに稜線に到着。
こちらの分岐を左に5分ほど行くと蕨山の山頂展望台があります。
こちらが蕨山の山頂展望台。9年ぶりの登頂でございます。
山頂がどんなだったかなんて全然覚えてなかったですが、ベンチがいくつか用意されてました。
登頂時は誰もいなかったですが、すぐに反対側から1名登ってきてご挨拶。
こちらが山頂からの展望。葉が生い茂っているので見える方向は限られていますが、なんとこの標高にして雲海が見えました。
うぉ~!すげぇ~!と久しぶりに見る雲海にテンション上がりましたよ。この後、あの雲海に飲み込まれて真っ白になるとも知らずに……。
蕨山からはさわらびの湯へ下ることもできて、おそらく人気のルートはそちらだと思います。
ただ、今回はまだシロヤシオ様を拝めていないので、群生ポイントがあると聞く有間山方面へ行ってみます。
ちなみに山頂で後から来た方と話したのですが、今年はどうも花の数が少なくいわゆるハズレ年かもと。場所によっては当たり年なんて言っている人もいるので、今年は山によってだいぶ差があるのかもしれません。
シロヤシオを求めて有間山方面の稜線へ。
ここから先は初めて歩く区間ですが、しばらくは平坦な道でとても歩きやすかったです。
少し行くとこちらにも蕨山の標識がありました。
標高1044mと書かれているので、ここが最高地点のようですね。展望はありませんでした。
その後もしばらくは緩やかで快適な道のり。
蕨山、低山らしからぬ急登で苦しめられましたが、ここら辺はハイキングコースという感じ。のんびり歩けます。
道中、目を凝らしてあたりを見渡すも、見つけるのは赤いヤマツツジ。
もちろん綺麗ではあるのですが、今日は白が見たい。
途中でいったん広場のような場所に出て、そのわきにあったのがこの屋根付きの休憩場所。
これが見えてきたら、再び登りが始まると思ってください。
距離は短いですが、緩やかな道に慣れつつあった身体が再び悲鳴を上げ始めました。
太ももに乳酸たまるわ汗が噴き出るわ。これは帰ってからのビールが絶対に旨いやつ。
登った先が有間山。正確には橋小屋の頭というピークで、有間山というのはこの辺りの山の総称らしいです。でも標識にはでかでかと書かれているから、ここがおそらく主峰なんでしょう。
展望はないですが、登り坂で疲れたので軽く休憩。
ここから少し寄り道をして仁田山方面へ。
仁田山までは行かないですが、30分ほど行った先にタタラノ頭というピークがあるのでそこまで行ってみます。
タタラノ頭までの区間は比較的緩やか道で、行きも帰りもそれほど時間は変わりません。
そして、シロヤシオ目的で登りに来たのであれば、ぜひタタラノ頭までは行ってほしいところ!
この稜線区間に群生ポイントがあります。
ないな、ないなと思って歩くこと5分。
ようやくシロヤシオが綺麗に咲いている木を発見!
登山道の真横に綺麗に咲いている群生ポイントがありました。
この時は、ここだけしか咲いてないかもしれないと思って写真をひたすら撮ってましたが、ここを皮切りにシロヤシオが続々と登場。
少し進むとまた群生ポイント。
1つ見つかると面白いように咲いてくるもんで、よく見たら登山道から少し離れたところにも結構な数のシロヤシオが咲いてました。
部分的に満開の樹がありつつもすでに散っているところもあって、やっぱり花はピーク時に訪れるのが難しいなと。
加えてシロヤシオは当たり年とハズレ年が明確だから、余計に狙うのが難しい印象あります。
稜線は基本的には樹林帯ですが、木々の合間から遠くを見渡せるポイントもいくつかあります。
こちらは南側の風景が見えたところ。遠くに見える三角形の山が印象的でしたが、形を見ると丹沢の大山だったのかな?
その後も、途中途中に群生ポイントがあって純白のシロヤシオがとても綺麗でした。
山域としては奥武蔵・秩父界隈ですが、この稜線をひたすら進むと奥多摩の蕎麦粒山あたりに合流するので、ここら一帯がシロヤシオの名所なのかもしれません。
蕎麦粒山のシロヤシオも規模が凄いので非常におすすめです。
そうしてタタラノ頭に到着。標高は1213mでここが有間山の最高地点らしいです。
展望はなく、小さい標識が木に括り付けられているだけなので見逃さないようご注意を。
タタラノ頭から先の区間も気になりましたが、ここまでの道のりだけでも十分シロヤシオが見れたので引き返します。
帰りも帰りでシロヤシオ。
行き帰りですれ違った登山者は7,8人ほどで、比較的静かな縦走路という感じでした。
有間山まで戻ってきたら稜線をそのまま直進。
ここから鳥首峠を目指しますが、その間に3つほどピークを踏んで行きます。
1つ目がこちらのヤシンタイノ頭。
名前が独特ですね。ここまで多少のアップダウンはありますが、長く続く急登というのはありません。
そしてここから先、樹林帯を抜けて展望の良い区間に!
……と思ったら、さっきまで眼下に見えていた雲海がどんどん湧き上がってきて雲に包まれつつある状況。
それでも西側はまだ晴れていて、秩父方面の山なみが見渡せました。
正面に見えている、あのウサギの耳のような山は何じゃろか。
さらに進んで行くとしょうじくぼの頭に到着。
ここも少し先へ進むと展望が良さそうな場所があったのですが……
完全にガスに包まれてしまいました。
久しぶりの虚無登山。。。晴れていたら、きっと大展望が見れていたんだろうと思います。
展望は残念でしたが、ここら辺でもポツポツとシロヤシオの木があるので、ツツジは楽しめる道になっています。
そのまま霧が晴れることはなく、本日最後のピークである滝入ノ頭に到着。
有間山からここまでは大した高低差はないですが、この先が少し要注意ポイントです。
鳥首峠までしばらく下り道なのですが、その斜面がかなりの傾斜。
写真だとあまり伝わってない気がしますが、ロープが垂らされていてそれを頼らないとかなり危ない感じ。足元も滑りやすいのでご注意ください。
標高を下げるとシロヤシオは姿を消して、再び赤色のヤマツツジが主役に。
全体的につつじの多い周回コースという印象でした。
途中、完全に雲の中に入って、濃霧の森が逆にどこか神秘的でした。
これはこれでガスらないと味わえない雰囲気、とポジティブに捉えておきます。
急斜面を下って行くと鳥首峠に到着。
ここはお久しぶりな場所で、半年前の紅葉時期に名郷バス停から武甲山へ登った時に来たところ。
このまま稜線を直進して行けばやがて武甲山へたどり着きますが、今日はここまで。
半年前に登ったルートを下山します。
ここは登ってくるときは大変な思いでしたが、下山はすごく楽。つづら折りの登山道で足場はしっかりしているのでスイスイ下れます。
あたりが依然真っ白で、どこか夢見心地な不思議な雰囲気でした。
ひたすら下ると沢沿いに出て、ここら辺は清涼感あって気持ち良い空間。
滝入ノ頭を過ぎたあたりから一切登山者とはすれ違わなかったですが、途中でシカ2頭と出会いました。
さらに下ると登山口に到着。
ここからひたすら林道を下って行けば名郷バス停に着きますが、時間にすると40分くらい。まぁまぁ歩かされます。
無心になって林道を歩き、名郷バス停に帰還。
蕨山~有間山の周回登山が無事に終了となりました。
シロヤシオを求めて登りに行った今回の山登り。
都内近郊では丹沢がシロヤシオの名所として有名ですが、埼玉の奥武蔵エリアでも綺麗に咲いているところがありました。特に有間山の稜線は群生ポイントも多く、非常に見ごたえあったのでおすすめです。
良ければ開花シーズンを狙って登りに行ってみてください。
【日程】
2025年5月18日
【コースタイム】
8:00 名郷バス停
9:30 蕨山
10:10 有間山(橋小屋の頭)
10:40 タタラノ頭
11:05 有間山(橋小屋の頭)
11:15 ヤシンタイノ頭
11:30 滝入ノ頭
12:00 鳥首峠
13:15 名郷バス停
青梅市にある「赤ぼっこ」へ電車を使ってハイキングに行ってきました。
低山ながらも山頂からの眺めがとにかく素晴らしくて、奥多摩や市街地方面を一望できる絶好の展望台になっています。春の季節はつつじも満開で、山頂の群生も見事でした。
登山道も全体的に歩きやすく、今回は少し距離を伸ばして宮ノ平駅~要害山~赤ぼっこ~大澄山~福生駅というルートで歩いてきました。
青梅の「赤ぼっこ」。
名前が印象的なこの山は標高こそ409mの低山ですが、初心者にも登りやすくて、さらに山頂からの展望は一級品!
ルートも体力に合わせて色々と組めて、電車のみのアクセスで登ることができます。
今回は宮ノ平駅から福生駅へと繋いでみました。
スタートの宮ノ平駅。青梅駅の1つ先です。
奥多摩の山に登りに行くときにはいつも通過していた駅で、こうして降り立ったのは今回が初めて。
朝の7時という早い時間帯だったからか、ここで降りた人はあまりいませんでした。
駅前の国道を南の方へ進んで行き、途中で多摩川を渡って行きます。
目の前に見えている山がおそらくこれから登る丘陵地帯。
透き通った多摩川の清流がとても綺麗。
ここら辺はまだ奥多摩の雰囲気に近しいものがありますね。この先の青梅駅あたりになると、だいぶ都会の河川のような感じになってきて、下山時の福生駅あたりの多摩川はだいぶこれとは印象が違いました。
こちらの左の道を登って行くと、自然と登山道に入って行きます。
駅から登山口まではだいたい20分くらいの距離。
この段階では前後に登山者らしき人は誰もいませんでしたが、山の中では結構な数のハイカーとすれ違ったので人気の山なんだと思います。
登山道に入るとしばらくは単調な登り坂。
最初こそ薄暗い森の中という感じでしたが、少し登るだけで日差しが届いて明るい雰囲気になります。
「緑色を見ると視力が良くなる」なんて聞いたことがあるので、登山中はなるべく森の緑を凝視して視力回復も図りたいところ。真偽のほどはわからないですが、緑にリラックス効果は確かにあるそうで。
しばらく登ると山の稜線に到着。
赤ぼっこは左ですが、右に10分ほど進むと愛宕山というピークがあるので寄り道してみました。
そしてその前に立ち寄るべきが、光に満ちた奥へと続く道。
光の中に飛び込んでみると、そこは森を抜けた高台の展望デッキ。
ここら一帯だけ草木が刈り取られていて、南側が開けてました。今日のルート上で南側の展望が見れたのは確かここだけだったと思います。
赤ぼっことは反対側の道へと進んで、愛宕山に到着。
10分ほどの距離ですが少しアップダウンがあるのと、あまり歩かれていないのか部分的にクモの巣トラップがあって煩わしかったです。山頂からの展望もないので、無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
先ほどの分岐まで戻って赤ぼっこ方面へ。
標識では赤ぼっこという名前は出てこなくて、「天狗岩・馬引沢峠」の方へ進めばOKです。
しばらく進むとこちらの標識が建てられたところに出ますが、ここも一つの山頂なのでお見逃しなきよう。
標識をよく見てみましょう。
要害山山頂としっかりと書かれていました。
そしてその下にはちっこくて可愛いトトロも発見。色的には中トトロですね。
この先の赤ぼっこでもトトロのキャラクターが勢ぞろいで待っております。
その後も多少のアップダウンはあるものの、平坦で歩きやすい道が続きます。
これは確かに初心者にもおすすめできるルートですわ。
この辺りからすれ違う登山者も出てきて、中にはマウンテンバイクを走らせている人もいました。
途中で天狗岩と書かれた分岐点があるので、そちらへ行ってみます。
天狗岩は本ルートから少し外れたところにありますが、片道10分程度なのでぜひ寄り道しておきましょう。
岩場を登った先に天狗岩の標識発見。
名前的にてっきり岩の展望台だと思っていたので、「なんだ、展望ないんかい」とがっかりしましたが、すぐ先にちゃんと用意されていました。
こちらが天狗岩からの展望。
見えているのは駅がある北側方面。なかなか開放的な眺めですが、この先の赤ぼっこはこれをさらに上回る展望が用意されています。
そんなわけで再び縦走路に戻って赤ぼっこへ。
赤ぼっこも縦走路から少し外れたところにありますが、分岐から山頂まではすぐです。
登山道を進んで行くと突然森を抜けて、突き出た展望広場のようなところに到着。
こちらが赤ぼっこ。
赤ぼっこ山頂。中央には立派は標識が用意されていました。
そして、見るべきはその足元。
たくさんのぷよぷよ!……ではなく、まっくろくろすけ。
よく見るとネコバスやトトロの大と小もいます。トトロの中がいないあたり、やっぱり先ほどの要害山にいたのが中サイズなんですね。一人、あそこまで遊びに抜け出したのか。
赤ぼっこの山レポでは必ずと言っていいほど登頂写真と一緒に撮られているので、このまっくろくろすけは超有名。これだけ数もいるので、見逃すということはまずないですね。
山頂からの展望がもう素晴らしくて、周りを遮るものが一切なくて開放感は抜群!
この縦走路でも屈指の展望スポットになっています。
そして、周りを華やかに彩るのがつつじの花。
ピンクのツツジがちょうど満開と言うタイミングで、山頂に群生が広がっていました。
お花畑が綺麗でそれはそれでとてもよかったのですが、問題だったのはそこに飛び交うハチの群れ。この花の蜜を求めてか山頂にはとにかくハチが多くて、それが結構怖かったです。
スズメバチではなかったですが、サイズ大きめのハチ。刺してくるタイプなのかはわからないですが、ブンブン飛びまくってて、とてもゆっくり休憩できるような状況ではなかったです。
なので、サクッと展望を満喫して引き返すことに。
奥多摩方面の展望も見事ですが、この山頂からだと青梅市街地、さらには都心方面の展望が特に良かったです。
ベンチもたくさん用意されているので、ハチさえいなければゆっくり休憩したんだが……。
赤ぼっこの名前の由来が標識にも書かれていますが、この山頂特有の赤土から、そう呼ばれるようになったそうです。
本当に眺めが良くて風も涼しく、休憩にはもってこいの場所です。蜂さえいなければっ!
同タイミングで山頂に誰もいなかったので、余計に自分だけが狙われるんじゃないかってビビっておりました。
少し慌ただしい登頂になったものの、赤ぼっこの山頂の素晴らしさはしっかりとわかりました。これは人気が出るわけだと。
山頂の周辺には他にもヤマツツジや白いツツジなど、色とりどりのつつじが咲いていました。つつじの山でもあるので、春の季節は特におすすめかと思います。
赤ぼっこの登頂を果たしましたが、今日の縦走コースはまだまだ続きます。
まずは標識に書かれている馬引沢峠へ。
そこまでの道も緩やかな下り坂で歩きやすかったです。
右手にフェンスが出てくると、やがて馬引沢峠に到着。
ここの林道を下って行くと宮ノ平駅へ戻ることもできるので、短い周回コースで楽しみたければここから下山することも可能です。
縦走する場合はさらに登山道を直進。
さっきから右手にずっと続くフェンス、何かと思いましたが時々大型の工場っぽい建物が見えたので、その敷地内だったようです。(帰って調べてみたら、東京多摩エコセメントという会社でした)
ここから先も緩やかな縦走路が続きます。
ところどころに分岐の標識が用意されていて、途中で青梅駅へと抜けるルートもあるのでそちらから下山するのでも良いです。
宮ノ平駅~青梅駅というルートで歩く人も結構多くて、それが日帰りハイキングとしてはちょうど良い距離かもしれません。福生駅までだと総距離17kmくらいにはなります。
その後、一度道路と交錯するところに出ます。ここが二ッ塚峠。
すぐ反対側にある登山道へ入って行くのですが、ここ、意外と交通量が多くて右から来る車がカーブで見えづらいので渡る際はご注意ください。
しばらく登った先でまた寄り道。縦走路を10分ほど外れて倉戸山というピークに登頂。
展望は特になかったです。
縦走路に戻って、ひたすら福生方面目指して直進。
ここが結構距離長いですが、道の大半は平坦なので体力的にはそこまできつくはありません。
気温が上がってきたので、後半は若干暑さとの戦いになりました。そろそろ近場の低山もギリギリの季節になってきましたかね。
しばらく進むと再び右側にフェンスが出てきました。
マムシ注意の看板がたくさんあったのでヒヤリとしましたが、ヘビとの出会いはせずに済みました。
それよりも気になったのが、こっちの看板。
「構内の警察犬に注意してください」って、なんじゃこりゃ。警察犬がフェンスの向こうに放たれているってことなんでしょうか。
謎でしたが、警察犬の姿も特に見ることはなかったです。
その後は単調な道なので端折りますが、まぁ結構長かったです。
満地峠を過ぎると、ようやく最後に目指す大澄山の名前が標識に現れました。
再び登りメインになってくる登山道ですが、右手にはゴルフ場が出てくるので時折視界が開けます。
ゴルフ場のすぐ脇がハイキングコースというのは割と良くありますが、ゴルフしている人に思いっきり驚かれたのは今回が初めてです。熊が出たとでも思ったんだろうか。
変な空気になって、めちゃくちゃ気まずかった……(汗
ゴルフ場脇をひたすら歩いていくと、浅間岳に到着。
山頂にはベンチがたくさんあって屋根付きの小屋も用意されていました。
写真には誰も写っていないですが、浅間岳に登っている人は結構多かったです。
山頂から1分くらいのところにあるのが羽村神社。
せっかくなので参拝しておきましょう。
さらに縦走路を進むと展望が一気に開けるポイントがありました。
東にひたすら歩いてきたので、街の雰囲気もだいぶ都会。すぐ近くに流れているのが多摩川ですが、スタート時に見た宮ノ平駅あたりの雰囲気の面影はもうほとんどありません。
その後、舗装路に一度出たりしながら大澄山を指し示す標識に従って進んで行きます。
竹藪の道が出てくるとゴールも近いので頑張りましょう。
途中に朝日山、番神山という2つのピークがありましたが、どちらも展望は特になかったです。
そうして本日最後のピーク、大澄山に無事に登頂。「だいちょうざん」と読みます。
山頂には立派な標識と綺麗な屋根付き小屋が用意されていました。
赤ぼっこからここまで高低差こそそれほどなかったですが、距離があったのでなかなかの歩き応えでしたよ。
山頂から少し先へ行ったところが草花神社。
最後はこの階段を下って行けば市街地に出て、そこからは舗装路歩き。
福生駅まではだいたい30分くらいです。
こうして福生駅まで歩いて本日の登山が終了。
メインは赤ぼっこでしたが、山頂でハチから逃げ回っていたのも懐かしいくらい後半の縦走路がタフな道のりでした。
一度登ったら忘れない、その名は「赤ぼっこ」。
初心者でも登れる低山でありながら、山頂からの眺めがもう最高!つつじの群生も素晴らしくて、駅から登れるアクセスの良さも気に入りました。
3月あたりに吉野梅郷と合わせて登るルートも面白そうなので、機会があればまた登りに行こうと思います。
【日程】
2025年5月11日
【コースタイム】
7:10 宮ノ平駅
8:20 要害山
9:00 赤ぼっこ
9:30 馬引沢峠
9:45 二ッ塚峠
11:15 浅間岳
12:00 大澄山
12:40 福生駅