八ヶ岳の御小屋山~阿弥陀岳~赤岳を美濃戸口から周回登山してきました。
7月ということで下山時のアブの猛攻も凄かったですが、雲海の果てに広がるアルプスの山なみが絶景で、稜線上にはコマクサも咲いて夏山を満喫できた1日でした。
アクセスは久しぶりに夜行バス(毎日アルペン号)を利用して、下山後は茅野駅から電車で帰りました。
久しぶりに夏の八ヶ岳へ。
土曜日だけしか時間が取れないので日帰りですが、夜発が可能だったので何年振りかの毎日アルペン号を使ってみました。キャンセル料が高いので長らく利用してなかったですが、晴れを信じて3日前に予約。
竹橋駅からのバスも久しぶりな感じでした。
夜行バスに乗って朝の4時半過ぎに美濃戸口に到着。7月だとこの時間でもすでに明るいです。
駐車場がすでに満車状態で、マイカー組も合わせて八ヶ岳山荘前では多くの人が出発の準備をしてました。
トイレや待合室に自販機がある他、表の水道から水も汲めます。
ところで、7月~8月にかけての南八ヶ岳はアブが有名。
自分はこの時期の経験がないのでどんなものかわからなかったんですが、他の方の体験談によると本当に凄まじいそうで登頂を断念する人もいるとか。
昔に買ったパーフェクトローションが家で眠っていたので、気休め程度にこれをふんだんに振りかけておきました。
美濃戸口から登山開始。
今回は阿弥陀岳に直接登る御小屋尾根ルートで行くため、こちらの分岐を右へと進んで行きます。
20分くらいは舗装路歩きですが、登山口に行くまでに標高100mくらいは稼げます。
道なりに進んで行ったこちらが登山口。
大半の人は最初の分岐を左に美濃戸方面へ行くので、こちらに来る人はわずか。静かなスタートとなりました。
御小屋尾根コースですが、序盤は非常に緩やかな出だしでとても歩きやすいです。
明け方は曇っていたので気温も低め。心配していたアブも朝早かったからなのか、今のところ全く現れず。
特にこのルートはアブが多いらしいので、奴らが動き出す前になるべく標高を稼いでおきたいところ。
御小屋山手前くらいで急登が出てきますが、それも長くはありません。
周りは八ヶ岳らしい苔むす森が広がっております。
登山口から1時間ほど登って御小屋山に到着。
展望はないですが立派な標識が用意されていました。ここまではキツイ登り坂もほとんどなくてとても歩きやすかったです。
そこから先もしばらくは緩やかな道。「こんなんで山頂に着くのか?」というくらいフラットです。
進んで行くと陽が差し始めて木漏れ日の森がまた幻想的でした。
しばらく歩くと不動清水入口という看板を発見。
ここから1分ほど歩いた先にこのルート唯一の水場があります。すぐ近くなので立ち寄っておいて損はないと思います。
こちらが不動清水。一年中枯れないことからその名が付けられてそうです。
確かにドバドバと水が豊富に流れていました。そしてキンキンに冷えていて美味い!
これ以降、行者小屋まで水場はないのでここで存分に水分補給しておきます。
不動清水の先からいよいよ急登に突入。
これまでの緩やかな道から一変して、なかなかの傾斜を登らされます。
体力的にはキツイですが陽が当たらずに涼しかったのが幸い。アブもいまだ現れません。
気温が低かったからなのか何なのか、結果的に登りではアブとの格闘はほとんどせずに済みました。「大したことねぇな~」とか思ってましたが、その猛威を振るったのが下山時の最終盤。あれは確かにヤバかった……。
急登ということは標高もそれだけ早く上がるということで、登るにつれて徐々に展望も開けてきました。
まず見えたのが南側の展望。権現岳と編笠山、その右奥に見えているのは南アルプス。
標高2500mを越えたあたりで森林限界に突入。
依然急登ではあるものの、ここら辺から眺めもどんどん良くなってきます。
後ろを振り返ってみると雲海が広がっており、その果てには北アルプスの山なみも。
写真ではわかりづらいですが、右奥には槍ヶ岳の角もしっかりと見えてました。
登山道脇にはシャクナゲも綺麗に咲いてます。
せっせと蜜を集めるハチが可愛げ。お前もアブに気をつけなはれや。
さらに登って行くと岩場が多くなってきました。
部分的にハシゴやロープが設置された場所もありますが、登る分には足場がしっかりしているのでそこまで危険というわけでもありません。
傍らにはお花畑も広がって、これぞ夏山登山という感じ。
さらに登って阿弥陀岳西ノ肩に到着。
急登が終わり、ここから山頂までは緩やかで面白い岩稜帯が続きます。
右奥が山頂の阿弥陀岳。
そこに至るまでにゴツゴツした巨岩がまたカッコいい。
片側が切れ落ちた絶壁ですが、通行する分には難しいところはありません。
振り返って見ると、なかなかのところを歩いてきたんだなぁ~と実感。
奥に広がる雲海の景色も素晴らしい!
この後、天気は崩れてきてしまうのですが、この時間帯だけでもアルプス全域が見渡せてよかったです。やっぱり夏は朝が勝負っすね。
こちらは横岳と硫黄岳の展望。
ここから見ると壁のように立ちはだかっているのがよく分かります。横岳のゴツゴツした岩峰と丸い硫黄岳のシルエットの対比も面白い。
こうして午前7時50分に阿弥陀岳に登頂。
阿弥陀岳に登頂したのは八ヶ岳初登山となった2011年以来。実に14年ぶりでした。
まず目にしたのは正面に聳える赤岳。あちらが八ヶ岳の最高峰にして主峰。
ここから眺めると北アルプスの穂高連峰にさえ匹敵するんじゃないかってくらい岩の殿堂という出で立ち。赤岳は眺める方角によってだいぶその姿の印象が変わりますが、この阿弥陀岳から眺める姿も素晴らしいですね。
14年前の記憶もほとんどなかったので、新鮮な景色としてみることができました。
こちらは権現岳と編笠山。その奥に見えるのは南アルプス。
八ヶ岳って見た目はコンパクトに収まっているようでも、実際に歩いてみるとそのフィールドは広大。
自分が初めてテント泊登山をしたのも、あの編笠山から権現岳~赤岳~横岳~硫黄岳~天狗岳の縦走でした。今にして思えばテント泊デビュー戦としては無茶だったような気もしますが、あれも懐かしい思い出です。
阿弥陀岳の標識もしっかり納めておきます。
標高2805m。何を隠そう、今年初めて2500mを越えた登山でございます。
本当に久しぶりの阿弥陀岳で記憶もほとんどなかったので、山頂をこれでもかと目に焼き付けておきます。
阿弥陀岳という名前からもわかる通り、石碑が点在する山岳信仰を色濃く残す山です。
7月ともなれば高山植物の開花シーズン。
阿弥陀岳周辺にも色々と花は咲いていて、山頂あたりではこの紫の花が綺麗でした。
花の名前は、、、すいませんがわかりませぬ。花オンチなもので。
北側には硫黄岳の先に天狗岳と蓼科山も見えました。
改めて八ヶ岳のスケールを実感。適度に広くて適度にまとまっている、それが八ヶ岳。
しばらく休憩したのち、赤岳へと向かっていきます。
うん、やっぱりここからの眺めは素晴らしいわ!本当にあなた様は赤岳でしたっけ?というくらい自分の記憶にある赤岳とは印象が違う。
山頂から左右に伸びる岩稜帯がカッコ良すぎます。もしかしたら、ここからの赤岳が一番好きかもしれない。
阿弥陀岳からはいったん急な下り坂。
結構な斜度で、特に下山時は登ってくる人もいるので落石を発生させないよう慎重に。
私みたいな下りが滅法苦手な部類は、こういったところで一気にペースダウンしますがそれも想定の内。登りで稼いだ貯金を下りで使い果たすのが自分流。
しばらく下ってから見上げるとなかなかの岩場。
赤岳に比べると格段に登山者は少なかったですが、この静かな感じが阿弥陀岳の魅力かもしれません。
すれ違う人たちとも挨拶しつつ軽く話したりしますが、この日の午前3時過ぎに美し森から日帰りで登ってるというおじさまもいて、ただただすごいなぁ~と。20年、30年先の自分にもそれだけの体力が欲しい。
鞍部に至るまでのハシゴ。
このハシゴだけはよく覚えています。ビビりな自分はこういう恐怖心を感じたところだけ根強く覚えてるんだなと情けなくもなりますが仕方ない。
一歩一歩慎重に下りましたよ。手すりにつかまった瞬間「熱っ!!」って出鼻くじかれましたが。
鞍部まで下りたところからの赤岳の眺め。
先ほどよりも迫力5割増し。ものすごい威圧感を感じました。
次に目指すのが途中に突き出た岩場の中岳。あそこまでは大した登りもありません。
左手を見ると、眼下に行者小屋が見えました。
八ヶ岳は稜線上にテント場がないのがやや残念ですが、あの行者小屋のロケーションを見るとなんと贅沢なところに建っているのかと思います。
行者小屋を基点に南八ヶ岳を縦走するのも非常にお勧めです。
赤岳~阿弥陀岳の中間にある中岳に到着。
先ほどから若干怪しいなと思ってはいましたが、雲がどんどん湧いてきて薄暗くなる赤岳がちょいと不気味でした。
こちらは阿弥陀岳の展望。
御覧のようになかなかの急峻な山で、よくあの斜度を下りれたなというくらいの急斜面に登山道が伸びています。
登るのは大変ですが、その見た目はこの上なくカッコいい阿弥陀岳。
中岳からはさらに標高を下げて行きます。
アップダウンは体力的にはキツイですが、アブがいないだけマシ。
アブって都市伝説だったの?というくらいこれまでほとんど見かけなかったですが、この数時間に地獄を見ることになりました。
鞍部に到達してからの登り返し。
先ほどまでの雲海がどんどん湧き上がって、赤岳山頂をガスが覆い始めました。
天気予報よりもだいぶ早く天気が崩れてきましたが、一応見たい景色はそれなりに見れたので、ちょちょいと登って下山します。
山頂が近づくにつれて岩場の核心部が出てきました。
そこまで難しいポイントもないですが、部分的に鎖場があったりもするので慎重に。
後ろを振り返ってみると阿弥陀岳の懐に綺麗な三角形の影赤岳が見えました。
こういう偶然見れる自然風景も登山の魅力のひとつですね。
これ以降、阿弥陀岳にも雲がかかってしまい、これが青空の下で見れた最後の景色となりました。
山頂付近になると鎖場が連続して登場します。全然難しくはないですが、見た目は槍ヶ岳の山頂のそれに近い雰囲気。
部分的にプチ渋滞も発生してましたが、自分も大したペースで歩けてないのでのんびり行きます。
こうして午前9時30分に赤岳に到着。
冬の赤岳登山以来、実に8年ぶりの登頂でした。
ガスに包まれてしまったので展望はほとんどなかったですが仕方ない。気温が高くなるにつれて雲が沸き上がるのは、まぁ夏山らしいですね。
山頂でしばらく休憩。
全然関係ないですが、薄皮シリーズってこしあんのあんパンがあったんですね。自分の身近なスーパーはいつも粒あんしか売ってないのですが、たまたま見つけました。
私は昔からこしあん派なんですよ。美味しゅうございました。
山頂のすぐ近くにあるのが赤岳頂上山荘。
八ヶ岳の中では最高のロケーションに建つ山小屋。一度も泊まったことはないですが、この山荘の公式X(Twitter)はよく見させてもらっています。
下山は地蔵尾根経由で行者小屋へ。
まだ時刻は10時前ということで、続々と登山者が雲の下から登ってきます。
展望は残念ながらガスに遮られてますが、ここら辺はぜひ足元にも注意を向けてほしいところ。
登山道の脇にコマクサを発見。
「高山植物の女王」が綺麗に咲いていました。
少し下ったところにあるのが赤岳天望荘。
五右衛門風呂で有名な山小屋ですが、ここ数年はお風呂はやってないそうで2026年から再開予定らしい。
赤岳天望荘の周りにもコマクサの群生がありました。
赤岳周辺にもコマクサってこんなに咲いてたんですね。硫黄岳あたりにしか咲いてないと思ってました。
地蔵の頭に到着。
ここから左へ進んで地蔵尾根を下って行きます。
振り返って見る赤岳。ガスをまとった姿も乙なもので。
そういえばこの日、富士山見てないなとこの辺りで気づきました。地蔵尾根を登ってくると、ちょうどこの場所で左奥に綺麗な富士山を見れるので、晴れた日はぜひご堪能くだされ。
地蔵尾根は一般ルートではありますが、部分的に鎖場やハシゴなどがあるので通行の際はご注意ください。
ガスの奥にうっすらと見えている赤い屋根が目指す行者小屋です。
地蔵尾根を下って行者小屋に到着。
水場もあるのでここで休憩。キンキンに冷えた水が美味しかったです。
赤岳登山の拠点として多くの人が利用する行者小屋。非常に賑わってました。
テント場もあって、今のご時世には珍しく予約不要。週末は場所取り合戦になること間違いなしで、11時の段階でもだいぶ埋まっていました。
行者小屋で面白かったのがこれ。たまにこの吹き出しの写真をSNSで見かけますが、これは行者小屋だったんですね。過去に何度も来てますが、以前にはなかった気が……。
吹き出しのバリエーションは6、7種類くらいあってどれもセンスが秀逸。ここまで来て「赤岳はどれですか?」っていうのもポンコツ具合が効いてて面白い(笑)
行者小屋からは南沢ルートで下って行きます。
下ると言ってもここから先は急登箇所もほとんどなくて、長く緩やかに下って行く感じ。
八ヶ岳らしい苔むす森の中をひたすら歩いていきます。
南沢コースという名の通り、中盤以降は沢と並走するように下って行きます。
清涼感ある雰囲気が最高で、日差しもそれほどなかったので涼しく快適でした。
たまに橋が架けられてますが、一部木が朽ちているところがあったのでそこだけご注意ください。
南沢コースの入り口まで下りて赤岳山荘などがある山小屋エリアに到着。
車の場合はここまで入ってくることができます。バスの自分はここから美濃戸口まで、まだ40分ほどの舗装路歩き。
それでも残りは平坦な林道なので、もうここまで来たら登山も終了という気分でしたが、実際はここからが大変でした。
何が大変かって、忘れていたアブがここに来て猛威を振るって来やがった。
歩いても歩いてもまとわりつくように飛び交ってて、これは確かにキツイわ。最後の最後だから良かったものの、これを登山中にやられたら地獄ですね。。。
腕をブンブン振り回しながら急ぎ目で下山しました。幸い嚙まれずに済みましたが、この時期の八ヶ岳に登る場合は肌の露出は危険。対策していった方がいいです。
アブアタックから逃れるように小走りで美濃戸口に下山完了。すれ違う人、みな大変そうでしたよ……。
八ヶ岳山荘は日帰り入浴可能で、帰りのバスまで2時間あったので風呂でさっぱりしてのんびりしてました。
15時15分の茅野駅行きバスに乗車。乗客は30人ほどで、ちょうど全員座れるくらいでした。
ちなみにこの段階でもアブアタックは続いていて、バスの扉からアブが入ってこないか気になって仕方なかったです。(実際、数匹潜入してきた)
7月の八ヶ岳はやっぱりアブが凄いんだなぁ~と身に染みて感じながら茅野駅から電車に乗って東京へと帰りましたとさ。
八ヶ岳の阿弥陀岳~赤岳へ夏山登山。
日帰りで周回するにはなかなかタフなルートでしたが、この赤岳の姿を拝められただけで大満足です。阿弥陀岳からの景色ってこんなに素晴らしかったんですね。
美濃戸口のバスは週末限定ですが、電車・バスの公共交通でもアクセス可能なので良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年7月12日
【コースタイム】
4:50 美濃戸口
5:20 御小屋山ルート登山口
6:10 御小屋山
6:40 不動清水
7:50 阿弥陀岳
8:40 中岳
9:30 赤岳
10:50 行者小屋
13:10 美濃戸口
三浦アルプスを不動橋バス停~畠山~乳頭山~仙元山~逗子駅というルートで日帰りハイキングに行ってきました。
7月の夏場ということで前半は灼熱の熱帯雨林登山という感じでしたが、後半は海の展望も見れて海辺のトレイルを楽しめた1日でした。
電車・バスの公共交通で縦走できるコース、良ければ行ってみてください。
7月になりました。
夏山が好きな自分にとっては1年で最も待ち焦がれた季節。今年は幸か不幸か、例年にないくらいの早い梅雨明けで、全国的にも晴れマークが先行する状況。
隙あらばアルプス登山なんて目論んでいましたが、前夜まで仕事が立て込んでしまい遠征する気力も失せてあえなくスキップ……。
それでも朝起きたら山には行きたくなったので、ふと海を見ようと近場の三浦アルプスへ行ってきました。
電車を乗り継いで逗子駅に到着。だいぶゆっくりの出発だったので、時刻はすでに朝の10時。
気温もかなり高くて、海岸に行くと思われる海水浴客が多かったです。
今日はここからバスを利用します。
乗るのは一番乗り場の衣笠駅行き。こんな真夏に三浦アルプスを縦走する人も少ないようで、ハイカーらしき人は自分だけでした。
30分ほどバスに揺られて不動橋バス停で下車。
ここが今日のスタート地点になります。畠山~乳頭山~仙元山と縦走して、最後は直接逗子駅まで帰るコースで行ってきます。
不動橋バス停から民家脇の坂をしばらく登って行く。
すでに時刻は11時。気温35℃近くで、まぁ暑いわ。
道なりに進んで行って、こちらの標識があるところが登山口。
入口を見るにすごく藪っぽくて不安になりますが……
登山道に入って見ると意外ときっちり整備されてました。
これなら安心。
序盤は竹林コースになっていて雰囲気も良いです。
おぉ、これは楽しめそうだ!
……と思ったのも序盤だけ。
すぐに道が狭くなって草木が身体をかすり始める。厄介なのがクモの巣で、注意して進んでも何度も顔面を直撃するトラップ地獄。。。
最悪だ……。
空気もジメっとしていて雰囲気はどこぞの熱帯雨林。
真っ白なキノコも発見して、まさにジャングル登山じゃないか。
スタート早々、こんな真夏に安易に来るものじゃないなと激しく後悔しました。
正直、引き返そうかとも思いましたが、この分岐あたりで前から男性が一名下りてきました。
軽く挨拶しましたが、その後に「この先のクモの巣は掃けておいたから大丈夫だよ」と。
おぉ、なんと嬉しい御言葉!こちらの気持ちを察してくれたのか、もしくは自分の頭にクモの巣でもくっついていたのか。
とりあえず、この一言で頑張ってみることにしました。
分岐から少し登ったところが大沢山。
特に標識も展望もないのですぐに引き返しました。
分岐まで戻って畠山へ。
道は依然狭くて相変わらずの灼熱登山ですが、クモの巣から解放されただけで気分が全然違います。
ありがとう、さっきの紳士ハイカーさん。
こうして畠山に到着。
山頂はそこまで展望はないですがそれなりに広くて標識も用意されていました。
登山口からここまで、時間にしたら30分程度なのですがすでに汗びっしょりです。
ここから乳頭山へと向かいます。
距離1.4km、乳頭山までの区間はそこまで大きなアップダウンはないです。
ただし、道の狭さは相変わらず。
部分的にすれ違い困難な場所もありますが、そんな心配も無用。他に誰も歩いてやいません。
海を求めてやってきたのに茂みとの格闘とは、俺は何をやっているんだ。
特に語ることもない単調な登山道。
途中で見つけたこの木の実はなんですか?
しばらく歩いて田浦梅の里コースとの分岐に到着。
乳頭山は3年前に一度登りに来たことがあって、まさに梅の開花シーズンに田浦梅の里から登ってきました。
なのでここら辺は懐かしい道。
乳頭山手前のこの階段も良く覚えています。
こうして3年ぶりの乳頭山に登頂。
梅のシーズンに再訪するつもりでしたが、まさか真夏に登りに来るとは。
わからないもんです。
乳頭山からは横須賀方面の展望が開けていて海を眺められます。
午前中は晴れていたのですが、昼のこの時間帯だけは雲が広がってきました。
日差しが遮られる分、暑さはマシになったのが幸い。
乳頭山からは観音塚方面のルートを行きます。
この区間も初めて歩くところですが、ここに来て道幅も広くなってさっきまでよりはだいぶ快適に歩けるようになりました。
すぐに最初の分岐に到着。
左に進むと茅塚というピークがあります。分岐から5分程度で展望も良いので、ここはぜひ寄り道してほしいところ。
茅塚に到着。標高212mの低山ですが、実はここが三浦アルプスの最高地点。
今回のルートでも仙元山に次いで展望の良かったピークでした。
正面に見えるのは大楠山。山頂に建っている白い塔が良い目印になります。
半島のちょうど中央部なので、ここからだと海はあまり見えません。
分岐まで戻って引き続き観音塚方面へ縦走。
部分的に道は狭くなるものの、登山道自体は明瞭で迷うようなポイントはありません。
この辺りまで来ると、たまに他の登山者ともすれ違うようになりました。
観音塚と乳頭山の中間地点、大桜に到着。1本の桜の大木があるピークです。
この辺りでポツポツと雨が降ってきましたが、樹林帯だったので特に濡れることはなく雨もすぐに上がりました。
上がった後のムワァ~っとした感じがまた熱帯雨林。あの草木の独特のにおいが強烈でした。
乳頭山~観音塚の区間は今回初めて歩きましたが、正直少し舐めていました。
意外とアップダウンが多くて、低山とは思えない歩き応え。暑さを抜きにしても結構疲れます。
気合い入れて挑みましょう。
こちらが高塚。
観音塚のすぐ手前にピークですが、あまり山頂という感じはしませんでした。
その先にあったのが観音塚。
こちらも周囲を樹々に囲まれているので、展望も特になし。
観音塚から少し先へ行くと、仙元山~ソッカ山ハイキングコースと合流。
ここから先は昨年歩いた道で、まずはソッカ山を目指します。
道もこれまで以上に整備されて歩きやすい。
こちらがソッカ山。
Mt.Socca。名前が印象的で、山頂からは海の展望を望むことができます。
ソッカ山から仙元山までは大きく下っての登り返し。
この階段のアップダウンはよく覚えています。だいぶヘトヘトですが、ここが本日最後の登りなので頑張るぜ。
視界が開けたところが仙元山。
山頂からは見事なまでの海の展望!三浦アルプスでも人気の山となっています。
眼前に広がる相模湾。右奥に見えているのは江の島です。
天気も再び回復してきて日差しが強烈でしたが、オーシャンブルーの輝きが綺麗でした。
晴れていれば富士山も見える山ですが、夏場はさすがに厳しいですね。
仙元山からは海に向かって下山。
序盤のジャングルとは一転して快適なハイキングコース。ほんの数時間前ながらも、クモの巣と格闘していたのが懐かしく感じます。
仙元山からは10分も歩けば麓の街に下りてこれます。
海もすぐ近くなので、ここから逗子駅へ真っすぐ向かうのはあまりにもったいない。
海岸方面へ進んで行きます。
途中にあった日本ヨット発祥の地・葉山港。
この近くには葉山マリーナプラザというショッピングモールもあるので、観光もかねておすすめです。ヘリーハンセン、ノースフェイスなどが入ってました。
そうしてやってきたのが逗子海岸。
逗子駅からも徒歩で来れる駅チカの海水浴場なので、非常に賑わってます。
一応、関東はまだ梅雨のはずですが、綺麗な青空広がって煌びやかな海が気持ち良かったです。
やっぱり三浦半島へハイキングに来たのなら、海を間近で見たくなるもの。
アクセスも良い逗子海岸、おすすめです。
こうして逗子駅まで歩いてこの日の登山が終了。
三浦アルプス縦走、低山ばかりでしたがアップダウンが多くてなかなかの歩き応えでした。部分的に灼熱登山になって、特に前半の畠山あたりは真夏に歩くもんじゃないなと。仙元山は山頂からの眺めも良くて気持ち良かったです。
電車、バスでアクセス可能なので、涼しい季節に良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年7月5日
【コースタイム】
10:45 不動橋バス停
11:20 畠山
11:50 乳頭山
12:35 大桜
13:20 観音塚
13:40 ソッカ山
14:00 仙元山
14:50 逗子海岸
15:20 逗子駅